第七章 C.D.の計略
新たなる者達1
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そして、オルタは語りだした。
自らの出生についてを簡潔に。
自分は闇の力によって生み出された「新たなる人間」であると。
それも、かつて彼が作り出した「人間」ではなく、かつて「光の力」が行ったように「アギトの力」を付随させたものらしい。
津上たちが「光の力」由来のアギトなら、彼は「闇の力」由来のアギト、と言っていいだろう。
彼曰く父の考えでは、人類は自分の手を離れ、新たなる道を歩みだした。そして、そうし始めてから数年が経っている。
いまだ世界には悪意が満ちているが、それでも人類は前に進んでいる。
そこに、自分の一端も噛ませてみたいと言うことだった。
物凄く乱暴に、そして簡単にいうとつまるところ
「世界いいじゃん。私も混ざりたいけどちょっと次元違いすぎるから彼を送ろう。「光の力」のアギトばかりずるい!!」ということらしい。
「なんだそれ」
「さあ・・・ぼ、ぼくにもお父さんの考えはたまによくわからないので・・・・」
「それで?お前はどうしたいんだ?」
「ぼ、僕は、ですね。これから・・・・世界を見て回ろうと思います」
「へぇ」
「世の中、いろんなことがあると言います。お父さんは言いました。人間には目をもそむけたくなる醜悪な一面があるが、何よりも輝き慈しむべき素晴らしいものも持つ種族だと。その両極端を見て、見たいんです」
曰く、彼は生まれたばかり。
知識等の植え込みしか終わっていない、まだ生まれて一か月近くの命だ。
だから、世界を、人を、たくさん見て見たいというのが彼の考えだった。
「で、でもそれでも・・・・「人類にアギトとの共存は無理だ」って思ってたお父さんの考えを変えたお二人には、最初に会ってみたくて・・・・」
「なるほど〜。あ、なら氷川さんにもあったほうがいいですよ」
「あ、はい!彼にも会いに行きます。あの人の一言が、一番突き刺さったって言ってましたから」
そうして、彼はじゃあまたいつか会いましょう、といって部屋を出ていった。
その数秒後、二人も部屋を出たが、既にそこにオルタはいなかった。
さすがは闇の力の息子である。
そして能力体験が終わった後。
携帯を見ると、メールが20件、不在着信が32件あり、かけなおしてみると
「い、いまさっきからちょっと闇の、あ、は!?アンノウンのあれのその、ちょっと何焼肉食わせてんですかそれ僕が焼いてた肉ですよ!!」
という、テンパってる割に食い意地は張っている氷川の叫びが聞こえてきた。
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