第七章 C.D.の計略
新たなる者達1
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まだまだこの世界にはたくさんいることを広く伝えて、救いの手を差し伸べられるようにする。それも、私たちにしかできない仕事よ」
「よっしゃぁ!!すっげぇやる気出てきたぞォ!!」
「ってことはやっぱり昨日は聞いてなかったのね・・・・・」
そういって、受付でバッジをもらってエレベーターに。
携帯の電源を切り、代わりにボイスレコーダーを取り出して準備する。
そして、病室の前に到着。
番号と名札を確認して、コンコンとそのドアをノックした。
『はい?』
「すみません。連絡していたOREジャーナルの桃井です」
『あぁ、インタビューの人か・・・・今開けますので、待ってください』
扉の向こうから声がして、ウィンという機械音とともに施錠が外れた。
そして横にスライドして扉が開き、二人が中に入ると、ベッドの背もたれが上がって体を起こしている少年と顔を合わせた。
少年、とは言うが、そこまで幼い歳ではない。
とはいえ、青年というほど年も取っておらず、高校生ほどの年齢だろうか。
そして事実、彼は再来月には18になる。
「今日はよろしくお願いします。こっちは私の助手の」
「城戸真司っす。よろしく!」
「元気っすね・・・・はぁ」
「?」
どこか虚無じみた、そんな何もやる気のなさそうな顔を一瞬みせ溜息をつく少年。
だがそれは本当に一瞬であり、すぐに笑顔になって「よろしくお願いします」と返事をした。
城戸も気のせいかな、と先ほど見た顔を振り払い、さっそく話を始めていった。
「では・・・・・始めましょうか」
「はい」
「それでは辰巻銀河さん。あなたは生まれた時にすでに医者に――――」
「はい、そうですね、俺は―――――」
たつまき ぎんが
そう呼ばれた身体の弱い男は、しかしそうは感じさせない明るい笑顔で話を始めた。
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「ふぁ〜・・・・あ、可奈ちゃん。レストラン忙しいのにありがとうね」
「いえ」
「それ、後で見とくから」
「はい。では」
「疲れたなぁ」
「おい。何くつろいでいるんだ」
「へ?だってあとは実際の力の使い方だから、芦原さんの担当でしょ?」
「そうだが、目の前でダラケられては文句の一つも言いたくなる」
「あ、それはすみません」
椅子の背もたれに全体重を預けてだらけていた翔一に、芦原の一言がグサリと刺さった。
とはいえ、そんなリアクションをして胸を抑えただけであり、実際の声はいつも通りの拍子抜けたものがあるが。
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