暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
新たなる者達1
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「はい」

「こう・・・たくさんスタート地点があってだ」

そういって、蒔風がペンと紙を取り出していくつもの縦線を書いていく。
そしてある一点でそれが一本の線へと纏まっていく。


「んで、こうなったと。だから、どの起源もあるってことになるわけで・・・・」

「それだとわけわからなくなりませんか?」

「そうなんだよな。だから、一言で人類学って言っても、その分野は多岐にわたるわけだ」

「ほぇ〜」

「俺は専門家じゃないからどうとも言えないけど・・・っと、そろそろ時間じゃねーの?」

「え、あ!そうですね!!じゃあ行ってきます!!天道さん、後お願いしますね〜!!」


そういって、厨房にすでに入っていた天道に声をかけ、エプロンを丸めて食堂を出ていく津上。
元気な人だなァ、とその背中を眺め、俺も仕事とと食器を片付けに行く蒔風。



「よっ・・・と」カチャン

「おばあちゃんは言っていた。太陽はすべての人の光。誰からも頼られるべき偉大な存在だと」

「もう津上さん行ったぞ〜」

そういって、天(井)を指す天道に告げ、ひらひらと手を振ってそのまま出ていく蒔風。
残された天道はそのまま固まり、そして一言。

「マイペースには・・・・敵わないのか・・・・?」

天道総司。
かつての坊ちゃま同様、ゴーイングマイウェイな人間は苦手のようだ。



------------------------------------------------------------


「へぇー・・・そんな病気があるんですか?」

「そうよ。今この現代の技術を持っても直せない病気、っていうのは存在するわ」

「で、その人の取材に?」

「昨日話したでしょ?聞いてなかったの?」

「失礼な!!聞いてましたよ!!忘れただけです!!」

「ジャーナリストとしてそれはどうなのよ・・・・」


今日、OREジャーナルの記者・城戸真司は、上司の桃井令子とともにとある病院の取材に訪れていた。
なんでも今日は、ある症状を抱えた少年のインタビューだそうだ。


「いろんな世界の技術によって、いろんな病気が治るようになったりした。でも、それでもまだ治せない病気はある。今回はその取材よ」

「ふ〜ん・・・・あれ、どんな病気でしたっけ?」

「はぁ・・・・まあいいわ。簡単にいうと、遺伝子疾患みたいなものよ」

「いでんししっかん?」


「生まれつき、というのがしっくりくるかしら?身体が弱くて、外にもおちおち出られない。一生ベッドの上で暮らすかもしれないっていう病気よ」

「それは・・・・かわいそうっすね・・・・」

「ええ。でもだからこそ、そんな子たちが
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ