第七章 C.D.の計略
みんなを、信じてるから
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、ここで綺堂唯子は、アクセルをさらに踏み込んだ。
もはや回避は不可能だというのなら、真正面から吹き飛ばしてやる!!
「ォォオオオオオオ!!!ほむらちゃん!!最悪あなただけでも学校に向かいなさい!!」
「ちょ、それは」
「その必要はないぜ」
《ドラゴラーイズ!!プリーズ》
ゴォンッッ!!
「晴人くん!!」
「こっちの先輩たちは、俺が相手しておくから!!」
ドラゴライズ・ウィザードリングによる魔法で、操間晴人のファントム・ドラゴンを召喚しそれに跨って三人を相手取るウィザード。
三対一と多勢に無勢だが、時間稼ぎ程度ならいくらでもできる。
「じゃあこのまま一直線に!!」
そうして、蜘蛛の巣のような市街地を抜き去っていき、大通りをまっすぐ走りだす車。
ドカバシャと川と生垣を粉砕し、バキバキと茂みや木々をなぎ倒し、ついに学校正面通学路へと踊り出た。
だが、そこに立っていたのは
「逃がさ〜ない〜♪」
「舜さん!!」
「本人!?」
「じゃないみたいだね!!」
ほむらの言葉に、なんとなくだが感性で違うと断言する唯子。
気力から感じるモノなのだが、細かいことはこの際いいだろう。
ともかくあそこにいる蒔風は、翼刀の拘束を抜けてやってきたというわけだ。
「学校は目の前だから―――――ほむらちゃん!!」
「わかったわ」
キィ―――と、後部座席に光がともり、ほむらが魔法少女へと変身を完了する。
そしてバギン!と唯子がフロントガラスを殴り飛ばし、そこから蒔風へと飛び出していって拳を交えた。
「いっけぇ!!」
「ッッ!!!」
飛び出した唯子は着地。
同時に、その背後からくる運転手不在の車のバンパーを握り締め、力の限り学校に向かってブン投げた。
山なりに飛んでいくそれを見上げる蒔風だが、追っていくよりも早く唯子が組み合ってそれを阻止する。
「チッ。考えたな」
「私たちは、ほむらちゃんが中に行ければ勝ちなんだから!!!」
そのころ、ほむらはすでに車から脱出していた。
投げ飛ばされ、ある程度の距離を確保できた時点で魔法を発動。
時間を止め、車から抜け出て学校のエリアへと足を踏み入れていたのである。
「行きなさい!!あなたの魂は、そこにある筈だから!!」
「まったく、君たちもよくここまで頑張るものだね」
「大事な友達の為なら、頑張るのは当然っしょ!!」
「やれやれ、またそれかい」
蒔風の口調が、明らかに変わった。
そもそも男の声ではない。
高い声だが、何かというと少年のような声だ。
そしてその瞳の奥には、丸い
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