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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
アンダーワールド
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「ほむらちゃんは渡さないよ」

「暁美さんは、絶対に」

そう、その瞬間だった。


ゴゥッ!!というのと、ドゴォッ!!という音が、同時にした。
何かが通り過ぎていったのだろうその突風の跡には、すでにマミもまどかもその姿はなかった。

代わりに、桜色の尾を引いた魔力光だけが、そこに残されていた。



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「〜〜〜〜〜!!!」

「あな・・・たは!!」

「高町なのは、ただ今現着!!」

『後は任せます』

「入ってくるのに思ったより時間かかっちゃったよ〜」


バインドしてマミとまどかを掻っ攫っていったなのはは、そのまま二人を地上に向けて投げ飛ばす。

ダダゴンッッ!!という凄まじい音とともに土煙が二つ上がり、宙で止まってその二点を睨みつけるなのは。
終わっていないことは、わかっている。


「ティロ―――」

「トゥインクル―――」


「ディバイン!!」


「ボレー!!」

「アロー!!」



土煙の中から飛び出してくる、黄色の弾丸とピンクの弓矢。
それらは飛び出してくると同時に土煙を晴らし、その二人の魔法少女の姿を露わにした。

二人の表情は―――――


「バスター!!!」

ゴッ、ジュァッッ!!!

「――――へぇ、もうそういうフリはやめたってこと?」



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「あなた・・・いったい何なの!?」

「知ってるだろ?魔法使いだ」

「そうではなくて・・・!!!」



自分が聞きたいのはそうではない。
まだ中学生とはいえ、自分たちは「EARTH」に名を連ねる者だ。

まさかその自分たちを、こともあろうに翼刀、唯子、晴人。さらにはなのは迄もが襲い掛かってくるなど、絶対に何かがおかしいとしか言いようがない。


「いったい、何が狙いなの・・・!!」

「狙いっていうか・・・・とりあえず、大前提から始めようか」

「だい・・・なに?」

「大前提」


だい ぜん てい

と、三つに区切って手をパクパクさせて言い直す晴人。
そして、地面を指さしてはっきりとこう言った。



「ここは、君のアンダーワールド」

そして、上を指さして

「ここは、現実じゃない」





ハッとして、その先を見上げるほむら。


そこにあるのは、間違いなく空だ。
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