第96話 プロパガンダ
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ガードしきれずに麦野は背中に火傷を負った。
「はあはあ」
「麦野!大丈夫!?」
「なんとかね」
塵芥が集まり抉られた脇腹が再生していくのを見ると悪夢でも見るかのように背中が震えた。
「チャクラの陰陽が絡まっているようだ。動きにくいな」
再生した箇所からは逃げ場を無くした乾血が滴り落ちていく。
血が下に落ちて粘ついた痕をコンクリートに付けると同時にマダラの肩を撃ち抜く弾丸が当たり、大きく仰け反るが返す脚でマダラは体勢を崩したまま通過した弾丸を片手で受け止めるとそのまま弾丸の角度から弾いた狙撃者へ投げつける。
「なるほどな......これは少しずつ生者となる術か」
撃ち抜かれた肩からは先ほどよりも血の通った血の色をしており、比例するようにマダラの身体に痛覚がうっすら戻ってきた。
「穢土転生と輪廻転生を合わせた術か」
マダラの背中から黒い尾がまた一つ伸びてきて可視化するに従い周囲に尋常ではないプレッシャーを放つ。
狙撃を
「ど、どういう事!?」
投げ返された弾丸がそのまま銃身を逆走するように走り、一気にスコープ付きの銃がお釈迦となって引き金が引けなくなってしまった。
いや、それよりも驚嘆すべき事は肩を撃ち抜かれても顔色一つ変える事無く動いている人間という存在がこの先に居るという事実である。
「肩を通過した弾丸が外に出た瞬間に掴んで投げるって......?!」
装着したヘッドギアの画面にノイズが走っているが次の瞬間には巨大な刀を持った燃え上がるようなチャクラの腕が正確に弓箭の姿を隠していたビルを真っ二つに切り裂いて、その中心にマダラはオリジナルの写輪眼を光らせていた。
「?」
装置に写輪眼の紋様が浮かんでいる事に怪訝の表情を浮かべるがもう一方の振り上げた刃を呆気に取られている弓箭に容赦なく振り下ろした。
そこへビルの屋上から武術のセンスの欠片もない学校指定のジャージを羽織った黒髪の青年が飛び降りてきてマダラの振り下ろされたスサノオを片腕で受け止めた。
「!?こいつ」
受け止めた片腕とは反対の腕の拳を握り締めると
「ハイパーエキセントリックウルトラグレートギガエクストリーム......もっかいハイパーすごいパーンチ!!」
と超爆発を引き起こして素手でスサノオを押し返し、マダラの身体は余波で少し崩れた。
「硬ぇ!こりゃあ気合い入れねーとな!」
拳と拳で叩き合わせて不敵に楽しそうにマダラを眺める青年は拳に力を溜め始めていく。
息を吐き出しながら、足を踏み込むと溜めた力を一気に放出して体勢が整えられていないスサノオごとマダラにぶつけた。
「超ッ......すごいパァァンチ!」
周囲の障害物を破壊しながら突き進むエネルギー弾はマダラに当たると大爆発を起こしていくが、刹那黒い何かが青年の首を切り裂くように当た
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