ペルソナ3
1897話
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手に入れる事が出来れば、この先色々と便利になるし。
特にタルタロスがどこまで続いているのか……そして死神との戦闘を考えると、やはり回復手段は多い方がいいのは間違いないのだ。
そんな事を考えている間にも、無気力症の特集は終わって全国ニュースになる。
殺人、交通事故、詐欺……世の中には色々な犯罪がはびこっているな。
これを異邦人の俺が自分で解決しようとは思わないが、桐条グループ辺りには頑張って欲しいところだ。
「ん?」
ニュースを見ていると、不意に携帯の着信音が鳴る。
この時間に一体誰だ?
まぁ、まだ午後6時前なんだから、そこまで気にする時間帯って訳じゃないが。
携帯に表示されているのは、桐条。
「もしもし、どうしたんだ?」
『すまないな、アルマー。ちょっといいか?』
「ああ。丁度今は暇してたから問題はないぞ」
『そうか、助かった。……実は、タルタロスに挑む時、伊織を連れて行って欲しいんだ』
「順平を? また、随分と強引な真似をするんだな。現在の俺と順平の関係は知ってるだろ?」
『当然知っている。これは、それを知った上での頼みだ。正直、今の伊織は恐らくだが自分が悪いと、そう理解している。それでも納得出来ていないのだろう。だからこそ、アルマーが現実というものを見せてやる事で、それをどうにか出来ないかと思ってな』
「……なるほど」
結局順平が自分は選ばれた存在であると優越感に浸っているのは、他の者にない力があるからだ。
であれば、その力を持っていない俺の力を見せつける事で現実を知らしめるというのは、そこまで悪い話ではない。ないのだが……
「結局それは、以前俺が順平とやった模擬戦の繰り返しにならないか?」
そう、俺の力を見せるという意味では、タルタロスのエントランスで以前行った模擬戦で、これ以上ない程に俺の力を見せつけているのだ。
俺の力を見せるという意味では、戦う相手こそ違えど、本質的には同じ事のような気がするんだが……
その結果、順平は俺に対して嫉妬というか、強烈な対抗心、もしくは絶対に認めたくないという思いを抱くようになったのだ。
今更桐条が考えているような真似をしても、そう意味はないと思うんだが。
『ああ。これは一種の賭けになるのかもしれない。だが……私としては、そこまで分の悪い賭けではないと思っている。伊織が昨日一時的に行方不明になったって話はしたな? その時、伊織も色々と思うところがあったのだろう』
「まぁ、それは……」
分からないでもない。
1人になって冷静に考えてみれば、順平が色々とやってきた事は客観的に見た場合、非常に恥ずかしい行為だと、そう理解出来るのだから。
もっとも、実際にそれを順平が認めるかどうかといえば……これもまた、話
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