第3章 リーザス陥落
第103話 魔人の誘い
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「魔人の女の子まで落としちゃうなんて、ほーんと罪な男よねー。ユーリって。……いやー先が楽しみったらありゃしないわぁ」
「だねぇ」
軽口を言いつつも、決してひかないロゼとミリ。
「人間を、舐めんじゃないわよ……! 誰が負けるって……? 勝手に決めるな!」
「そうよ。……リーザスは。……ユーリさんは。……私達は負けない! 絶対!!」
絶対的な意思を示す。
戦う相手はサテラやアイゼルじゃない事は判っている。その先にいる絶対的なモノがいる事も判っている。そして サテラは魔人であるのにも関わらず、自分達に助け船にも似たものを示してくれているのも判っている。それでも、決して譲れなかった。
「そうですね。魔人と言えども好きにさせてはいけません」
「私達には神がついています。……邪悪には決して負けません」
クルック―とセルも臆さない。 どれだけ凶悪な者達がいたとしても、己が信念を突き進む覚悟だ。つまり、共に最後まで進むと。
勿論、女性陣だけではない。
「人としてこの世に生を受けた以上、……外の道へ踏み込む事はご遠慮願いたい。私は最後の最後まで、自分を、そして 仲間達全員を信じて、戦い抜くと決めた故」
「論外だ。戦術的撤退ならよし。……が、敵が強大だからと敵前逃亡はオレの主義に反する。……それは死よりも有り得ん行動だ」
「儂のこの命は、ここで使うと決めておる。許しを請うて生き永らえるつもりは毛頭ない。……確かにまだ、すべき事は残っておるが、その道はあり得ぬ」
リック、清十郎、トーマ。
皆が同じ想いだった。
皆の気持ちを束ね、言葉にする様に 最後にユーリが前に立ち、言い放った。
「残念だが、それに応える者達はここにはいないよサテラ。……退け。オレは進まなければならない。先に進むために。……邪魔をするなら、全力で相手になる」
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