第3章 リーザス陥落
第103話 魔人の誘い
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た。
ユーリとばっちり目があったのは、使途の1人ガーネット。合うや否やユーリは個人的な私怨でもあるのか、ギロリ! と睨んでいた。
「……またあったな。小娘」
「ひ……。う、うるさいな!! このが……ッ。っっ! こ、今度はそうはいかないんだからな!」
ガーネットは 思わず禁句ワードを口走りそうになったが、直ぐに口を噤んだ事で、何とか助かった。
でも、助からなかったものもある。……それは勿論。
「じろじろ見てんじゃないわよ!」
「いてっ!!」
3人の使途たちは トップレス。つまり、胸が露わになっており、性格や能力はヤバいが非常に色っぽい。そんな女の子達の前にユーリが立ってしまったから、条件反射と言うヤツだ。非常事態なのに、いつも通りな所も末恐ろしい、と感じるのはアイゼルだ。
「ガーネットも止めなさい。……私達には あなた方と争う気はありません。それに、もう1人。ここにはお越しいただいています」
まだジタバタとしているガーネットをサファイアとトパーズが抑えた。
そして、その3人の奥から もう1人出てきた。
その1人も見覚えがある……女だった。
「ゆ、ユーリ……」
「……サテラか」
それは魔人サテラ。
そして 傍らに控えているシーザーとイシス。
つまり 魔人が2人、その使途が5人。
最悪の組み合わせだと言って良い。いや 絶体絶命だと言えるだろう。
だが、アイゼルは戦いの意思がないと言う。こちら側を全滅させる事だって、出来ない訳がない。 2人の魔人が負けたと言えるのは ユーリただ1人だ。たった1人で これだけの魔人と使途を相手に出来るとは到底思えないだろう。……それにあの異常な力を乱用できる、とも思っていない。
もしも、魔人をも一捻りにする力を乱用できるのであれば、こんな戦争などもう直ぐに終わらせていると思えるからだ。
「聞いてくれユーリ! ……も、もう お前達に勝ち目は……ないんだ。お前たちは、……いや 人間たちはもう終わるんだ」
サテラは、今までのサテラとはまるで違っていた。どういえば良いか……弱弱しささえ垣間見えていた。《人間の最後》 《もう勝ち目はない》と言っているのに、その様子はまるで逆だった。
「だから、ユーリ…… お前たちは私の、使途になってくれ!! わたし、わたしは……」
サテラの心の内が判るのは女性陣のみだろう。
ユーリを死なせたくない、と思う気持ちはよく判る。
その悲痛な叫びにも聞こえるサテラの気持ちを無下にする様に言うのは忍びない部分はあるものの、譲れない所だってあるから、女性陣。志津香は勿論、かなみやクルック―、ミリやロゼまでが一歩また前に出た。
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