第3章 リーザス陥落
第103話 魔人の誘い
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「……これは、光の結界か。魔を退ける為に刻まれた術式」
カオスへの道は光で満ちていた。
以前この場所に来た時はこんな道は無かった筈だから、恐らくはランス達が先に封印の間への道を開いたのだろう。
「う、うぅぅ……」
フェリスは その光を直視出来ない様子だった。悪魔であるフェリスにこの光の結界は厳し過ぎるのは当然だろう。
「無理するな。一度、戻って「嫌だ!」っ……?」
フェリスを戻そうとしたのだが、それを最後まで言わせず頑なに拒否するフェリス。
それを訊いたミリとロゼはニヤニヤと笑う。
「うぅ〜ん。愛だなぁフェリス。愛の為に戦う悪魔かぁ……泣かせるじゃねぇか!」
「あらあら〜 シスターとして、祝福しますわよー? 人間と悪魔は相性抜群なのは ワテクシが証明致しますわっ!」
けーらけらけら、と大笑いする2人。
そして、複雑な表情を見せるのは 志津香やらかなみやら……。
勿論フェリスだって黙っていない。
「ななな! 何馬鹿な事言ってんだ!! 今! この状態で!!! ランスに召喚でもされたら、わ、わたしが大変な目に合うんだぞ!! それ位判れ!!」
フェリスの話は一理ある……どころじゃない。確かにありそうな話だ。事ある毎にユーリはフェリスを召喚していた。身体に負担にならない様に 呪いのメガネをフェリスに渡して 負担を軽減。長くこちら側にいさせた為、ランスが召喚する事など殆ど無かった。
つまり、一度でも召喚成功させてしまえば…… どうなってしまうのか。
「……それは私も同情するわ。フェリス」
「そんなの嫌! 私も絶対に嫌!!」
ぶんぶん、と首を振る志津香とかなみ。
「はぁ……、お前らほんとに元気だな。こっから先はマジでヤバイトコなんだぞ? 間違いなく魔人がいる。……魔人どころじゃないかもしれない。判ってるのか?」
「確かに楽観視し過ぎだとは思いますが、ユーリがそばにいるから安心できるのではないでしょうか?」
「あ、私もそう思いますよ。クルック―さんと同じ意見です」
セルとクルック―の意見は確かに間違っていないが、それでも 場を弁えてもらいたい、とため息を吐くユーリ。
だが、そこまで心配はしていない。ここへきてON/OFFの切替が出来ないような者達なら、こんな場所にまで来られるはずがないのだから。危機管理・対応力は群を抜いて高い。故に20倍をも超える軍事力を相手に戦い、勝ち続けてきたのだから。
「……頼もしいな。だがユーリ。この光は……少々ヤバイぞ。衣類の類が触れれば燃える様だ」
清十郎が手を伸ばすとガントレットを装着していたのだが、それが白い光を放ち、燃え出した。直ぐに手を引っ込め、思い切り腕を振って消火したから火傷の類は
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