暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第103話 魔人の誘い
[1/5]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


「……これは、光の結界か。魔を退ける為に刻まれた術式」

 カオスへの道は光で満ちていた。
 以前この場所に来た時はこんな道は無かった筈だから、恐らくはランス達が先に封印の間への道を開いたのだろう。

「う、うぅぅ……」

 フェリスは その光を直視出来ない様子だった。悪魔であるフェリスにこの光の結界は厳し過ぎるのは当然だろう。

「無理するな。一度、戻って「嫌だ!」っ……?」

 フェリスを戻そうとしたのだが、それを最後まで言わせず頑なに拒否するフェリス。
 それを訊いたミリとロゼはニヤニヤと笑う。 

「うぅ〜ん。愛だなぁフェリス。愛の為に戦う悪魔かぁ……泣かせるじゃねぇか!」
「あらあら〜 シスターとして、祝福しますわよー? 人間と悪魔は相性抜群なのは ワテクシが証明致しますわっ!」
 
 けーらけらけら、と大笑いする2人。
 そして、複雑な表情を見せるのは 志津香やらかなみやら……。
 勿論フェリスだって黙っていない。

「ななな! 何馬鹿な事言ってんだ!! 今! この状態で!!! ランスに召喚でもされたら、わ、わたしが大変な目に合うんだぞ!! それ位判れ!!」

 フェリスの話は一理ある……どころじゃない。確かにありそうな話だ。事ある毎にユーリはフェリスを召喚していた。身体に負担にならない様に 呪いのメガネをフェリスに渡して 負担を軽減。長くこちら側にいさせた為、ランスが召喚する事など殆ど無かった。

 つまり、一度でも召喚成功させてしまえば…… どうなってしまうのか。

「……それは私も同情するわ。フェリス」
「そんなの嫌! 私も絶対に嫌!!」

 ぶんぶん、と首を振る志津香とかなみ。

「はぁ……、お前らほんとに元気だな。こっから先はマジでヤバイトコなんだぞ? 間違いなく魔人がいる。……魔人どころじゃないかもしれない。判ってるのか?」
「確かに楽観視し過ぎだとは思いますが、ユーリがそばにいるから安心できるのではないでしょうか?」
「あ、私もそう思いますよ。クルック―さんと同じ意見です」

 セルとクルック―の意見は確かに間違っていないが、それでも 場を弁えてもらいたい、とため息を吐くユーリ。
 だが、そこまで心配はしていない。ここへきてON/OFFの切替が出来ないような者達なら、こんな場所にまで来られるはずがないのだから。危機管理・対応力は群を抜いて高い。故に20倍をも超える軍事力を相手に戦い、勝ち続けてきたのだから。

「……頼もしいな。だがユーリ。この光は……少々ヤバイぞ。衣類の類が触れれば燃える様だ」

 清十郎が手を伸ばすとガントレットを装着していたのだが、それが白い光を放ち、燃え出した。直ぐに手を引っ込め、思い切り腕を振って消火したから火傷の類は
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ