決戦開始
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「隣空いてますか?」
「あぁ、空いてるよ」
空いてる席の隣に座っている青年に確認してからそこに腰かける。2人が座ると、UTX学園のシートノックに合わせてスターティングメンバーが発表されていた。
「あ!!剛さんだ!!」
シートノックを見るでもなく亜里沙は自身の憧れの人物である剛の姿を見つけるとそちらに手を振る。だが彼はそれに気付かず穂乃果や絵里に指示を出しているようだった。
「あれ?君も剛の知り合いかい?」
「はい!!以前病院で・・・」
そこまで言って、亜里沙は固まった。その青年の顔に見覚えがあった彼女は、思わず声を出してビックリしていた。
「打順を多少組み替えることはあるが、まさか決勝でそれをやるとは・・・」
両校のスターティングメンバーが発表され試合までもうしばらくとなった頃、スコアボードに映し出される相手のオーダーを見てそう呟く。
先攻 UTX学園
1番 キャッチャー 統堂
2番 セカンド 越智
3番 ピッチャー 綺羅
4番 ファースト 優木
5番 センター 鈴木
6番 ショート 加藤
7番 レフト 木村
8番 ライト 長沼
9番 サード 高橋
後攻 音ノ木坂学院
1番 キャッチャー 穂乃果
2番 セカンド 凛
3番 レフト 真姫
4番 ショート 絵里
5番 サード にこ
6番 センター 希
7番 ライト 海未
8番 ファースト ことり
9番 ピッチャー 花陽
「統堂を1番・・・うちに対抗したのか、はたまた何か意図があるのか」
相手の4番を担っていた英玲奈が1番、3番のあんじゅが4番に入りツバサが3番に入るオーダー。このオーダーに音ノ木坂は困惑しているが、UTXはどこ吹く風である。
「監督、私のワガママを聞いてもらってありがとうございます」
UTXベンチで西村に頭を下げるツバサ。それに仲間たちは驚いてざわついていた。
「別にいい。それに、お前ならいつかそう言うとは思ってた」
ツバサが孔明を尊敬していることは西村も知っている。彼は最高学年になると3番でエースを担い二刀流として甲子園を沸かせた。彼女が彼と同じように3番でエースを希望するのは目に見えてわかっていた。
「だが安心していい。俺は3番打者最強説なんか信じていない。先頭には英玲奈、4番にはあんじゅがいる。お前はいつも通り楽に打っていいぞ」
「・・・わかりました」
監督の物言いにイラッとしつつもそれを堪えベンチに座る。彼女と仲の良い英玲奈とあんじゅは声をかけようか迷ったが、彼女の並々ならぬ威圧感に負け、声をかけるのをやめる。
「整列!!」
そしてほどなくして試合開始のための整
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