第三章 初陣
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いが内野の頭を抜けた。ヒットだ。
「きたあああああ」歓声が上がった。
「「2番ピッチャー、櫻井君」」
「任せとけ任せとけ」
1球目…投手が投球体勢に入った瞬間俺は一塁を蹴った。
「セーフ」二塁へ盗塁成功である。成功した途端ギャラリーから歓声が沸くが集中していた俺はほとんど耳に入ってきていない。
「経験者相手に3回目の盗塁成功やるじゃん」宗人はニヤリとしながら小さく呟く。
2球目…バントが成功する。これで1OUT3塁、だったが3番打者が呆気なく三振を取られ2OUT3塁になってしまう。
「「4番キャッチャー、悠木君」」
「リーダー!頼むぞー!」その声にしっかりと応えるように2ベースヒットを放つ。これで1点が入り同点だ、尚も2OUT2塁。
「「5番サード、松岡君」」
「ピッチャービビってる!へいへいへい!ピッチャービビってる」宗人が調子に乗ってヤジを飛ばす。
1球目…ボール
2球目…ファウル
3球目…ファウル
4球目…ボール
5球目…ボール
これでフルカウントだ。お互いのチームから緊張が走る。
6球目…大きなアタリが出る!
ライトの選手が返球しようとすると同時に竜ちゃんは3塁を蹴る。
「間に合えー!」竜ちゃんと捕手がぶつかる…判定は?
主審のコールを息を止めて待つ。判定は…「セーフ!」
「っしゃあああああああ」ワッと歓声があがる、我々3組がクラス総合優勝だ!
同日 PM4:30 低音パート練習教室
「こんにちは」教室のドアを開け声を出す。
「よ!野球少年、めっちゃ活躍してたやん!かっこよかったで」
「え…中川先輩もしかして試合見てたんですか?」
「あ〜奏と久美子、緑の4人でな」
「私は自分のクラスの応援をしてただけですけどね」久石がわざわざ付け加える。
そういえば決勝戦のチームは久石のクラスだったなと思い出す。
「それにしても神木、アンタ足速いってのは聞いてたけどめっちゃ速いんやな、びっくりしたわ」
「拓海君、小学校の頃からずっと足速かったもんね」
足が速いとモテるということを信じて小学生の頃色々調べて練習してたことは内緒にしておこう…。
「おーい、そろそろ練習始めるで」後藤先輩に話を区切られ練習を始める。
GW 1日目 PM1:40
この日、宗人と秀一君と3人でラウンドワン前にいた。
1週間前、練習の休憩時間に俺と求君は後藤先輩に呼び出された。
「2人はGW空いてるか?」
「えぇ…一応」俺と求君は顔を合わせ、ぎこちなく返答した。
「よかった、1年生の歓迎会をやろうと思ってな、詳細はまたグループの方で連絡させてもらうわ」
呼び出されたときはいったい何言われるのかと冷や汗をかいてしまったがそれは杞憂に終わった。
GW、学校は5連休なのだが部活はそのうち3日あり休みは2日しか
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