序章・始まりの始まり
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基本である。
この世界の狩人は普通の人間が殆どらしく竜人族は極めて少ないらしい。
ここまではまだ別に問題ない、しかしこの世界のある常識に私は耳を疑った。
この世界はなんと竜が存在するのが当たり前で、竜たちによって生活が成り立ったりしている。
当然ギルドに討伐対象として出てハンターに依頼が回るが、この世界のハンターはどんな竜でも基本的に四人までしか出撃できない。
この条件はかつて英雄が5人で狩猟に出た際、うち一人が死亡、その一人が英雄の許嫁でそれ以来5人以上は縁起が悪いだとかの理由だ。
四人しか行けないと思うが逆に考えれば『腕があれば四人だけで充分』という私なりにとらえた。
そしてこの世界の狩人には竜の血が当然のように漂っている。
若いにもかかわらず一人で倒した青年や、どう見ても気弱そうにしているのだが上級者の女狩人、ふざけた格好にもかかわらずベテランで最高難易度のクエストを受注できる者など、もとの世界から見れば無茶苦茶なものだった。
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今私は、自分を拾ってくれた狩人、タローの元でこの世界の狩人の基本を学んでいる。
このタローという男、あの医者ただのバカだといっていたが実際にはどんな状況でも単独で出撃し、ほぼ必ず達成して帰ってくることから《最強のハンター》と名付けられるほどでまさに生きる伝説である。
しかし彼自身、またはその一部の仲間はただの狩人と低く称しており本人いわく『単に狩友がいないだけのボッチ(ひとりぼっちのこと)ハンターなだけですよー』と半涙目で言っていた。
たが私からみればどの狩人よりも強大な存在だった。
命の恩人という理由でもあるが私はまず実力を知った自分より強い者しか従わない。
しかし医者の相談でこれから生きるために彼のもとにつくという選択を半ば強引に、半ば自分で選んだ。
私は強いものには逆らえない、彼は私に反発されても別に構わないといったが、私は彼に歯向かうことはまず出来なかった。
「ん?どうかしましたか?」
「・・・いや、なんでもない」
普段からとぼけた性格だが強大な力を持った狩人との生活、魔王様が今どうなっているかも気になるが、今はただ彼に従う生活を送っているのであった。
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