第5章:幽世と魔導師
第136話「小休止」
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=帝side=
「はぁ……はぁ……はぁ……」
俺の振り下ろした刀によって、青鬼が両断される。
……これで、倒しきったはずだ。
「っつ……一気に決めれたから良かったものの、俺にはまだ早いか…」
〈腕に大きな負担が掛かりましたからね。控えるべきです〉
赤鬼を怒涛の九連撃で倒しきる事はできた。
だが、その後反動が来て俺の体力は大きく削られた。
しかも、青鬼が激昂して攻撃に苛烈さも増してしまった。
そのため、俺は疲労してしまった。
「……最初からこれを出しておけばよかったな…」
〈そうですね〉
青鬼を切り裂いた刀は“童子切”。鬼殺しの逸話で有名な刀だ。
俺はそれを投影して使った。
俺の特典はfateに基づいたものなため、逸話の影響を色濃く受ける。
だから、童子切だと鬼に対する効果が絶大だった。
「…まだまだだな。俺も」
あいつなら、おそらく初手かその次くらいで気づいて使っただろう。
俺のように、無駄な体力を消費などはしなかっただろう。
「よし、殲滅に戻るぞ」
〈しかし、いいのですか?〉
「…?何がだ?」
〈あれほどの妖。他の妖とは別に“祠”を持っていてもおかしくないのでは?〉
「………あ」
そうだった。先に転移した葵から教えられた情報。
ある程度強い妖だと、各自で“祠”と呼べる門を持っているらしい。
……先程の鬼、“前鬼・後鬼”も持っていてもおかしくはない。
「…ああくそっ!探しながら妖を殲滅だ!」
〈まだまだ修行不足ですね〉
「元一般人なんだから大目に見てくれ!」
まだまだ現れる雑魚妖を剣群で倒しつつ、“祠”なるものを探しに向かった。
……結果としては、“祠”を見つけた時に他の連中と合流して、無事解決した。
=アリシアside=
「くぅううっ……!!」
アリサが炎を纏わせた刀で繰り出される攻撃を捌く。
すかさず私が矢を撃ち込む事で押し切られる前に間合いを離させる。
「……見つけたのはいいけど、強い…!」
「土蜘蛛…だよね?あれって…」
相対する門の守護者の姿は、巨大な蜘蛛だった。
私は妖怪に対する知識は乏しいので、すずかかアリサ頼りだけど、やばいのは分かる。
「くっ!」
ボウッ!!
「厄介ね…!」
「とにかく、当たらないように動き回って!」
当然、蜘蛛なのだから、糸を吐いて動きを阻害してくる。
幸い、アリサが火属性に適しているおかげで、糸は全部燃やしてくれる。
でも、当
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