0238話『艤装が使えなくなった利根』
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が優れないようですがどうしました……?」
「それが……」
私は明石さんにも事情を説明しました。
聞いていく内に明石さんは真剣な表情になっていって最後まで聞き終えると、
「なるほど……そのような事情でしたか。分かりました。それでは利根さんは少しドッグに横になってもらってもいいですか? 検査しますので」
「わかったのじゃ……」
「それと筑摩さんは提督を呼んできてもらっても構いませんか……? 結構大事かもしれませんから」
「わかりました。利根姉さん、心配しないでください。きっと治りますからね……」
「う、うむ……明石の腕は信じておるから任せたぞ?」
「お任せください!」
それから明石さんの検査が始まりました。
私はその間に提督を呼ぶために工廠にある通信機器で提督のお部屋へと通話を試みました。
もう日も登っていますから朝のお食事に行っているかもしれませんし最悪は執務室に電話をかけてみましょうか。
しばらくして提督は出てくれました。
『こんな朝にどうしたんだ明石?』
「い、いえ……筑摩です」
『ん? 筑摩か。工廠からだからてっきり明石かと思ったんだが……どうしたんだ? なにかあったのか?』
「はい。それがですね―――……」
私は提督にも事情を説明しました。
『なるほど…わかった。すぐに工廠へと向かうとするよ。それとまだ明石以外の他のみんなにはこの件は話していないよな?』
「はい。でもなぜでしょうか……?」
『いや、艤装が使えないって事があるともしかしたら他の子もって事もあるかもしれないから余計な不安を抱かせるわけにもいかないからな』
「なるほど……」
『とにかくまずは向かわせてもらうよ』
「はい。お待ちしています提督」
それで提督とも通信を終了して明石さんのところへと戻っていきました。
「明石さん。提督はすぐに来られるそうです」
「そうですか……それにしても、うむむー……中々難しいですねぇ」
明石さんが珍しく難しい顔をしています。
それほどにこの件は問題なのでしょうか……?
利根姉さんは今はドッグで眠りに入っていますので余計な声が聞かれないだけマシですけど。
「なにかわかったのですか……?」
「はい。検査上は特に問題点は見つからなかったんですけど……やっぱりなにか誤作動を起こしているのか艤装が展開できないんですよね」
「誤作動ですか……」
「はい」
それで明石さんと一緒に悩んでいるとそこに提督が急いでやってきたのか少しだけ汗を掻いていました。
「筑摩、来たぞ。それで利根の様子はどうだ……?」
「はい。それがやっぱり艤装が出てこないそうで明石さんと一緒に悩んでいたんです」
「現状はなにか分からないですから手の施しようもないといいますか……精密な検査
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