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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
邪願 1
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が台頭することで呪禁師は完全に存在感を失ってしまう。貴族たちは密教の加持祈祷を薬以上に効果があるものと信じていたのだ。
 陰陽道と呪禁道はともに中国古来の民間信仰から生まれた呪術で親和性が高く、呪禁道は陰陽道に吸収され、呪禁師という役職は陰陽寮に職を奪われ典薬寮から消えることになった。
 陰陽道のように技術や知識の体系化が成される前に消滅し道≠ノまで昇華することができなかったのだ。

 閑話休題。

「あら、これってお豆腐?」
「ああ、豆腐をごま油でさっと炒り、たまり醤油で煮込んでミョウガを散らしてみた。――この利休焼き、よくできているな。魚の身にゴマがよくからんでいるし、皮もよく焼けていて、なおかつやわらかい」
「自信作よ」

 秋芳と京子はいまだに『仲の良いクラスメイトと弁当の中身で料理勝負』をしている。今夜もおたがいに手料理を振る舞い、味を楽しんだ。

「この裏巻き寿司はアボガトと鮭の皮ね」
「そうだ。カリカリに焼いた鮭の皮とアボガドを芯にしている」
「アボガドがマグロの感触に似ていて、鮭の皮も香ばしくてご飯に交ざったゴマの風味ともマッチしていて美味しいわ」
「んん、この卵はなんだ?」
「それはお祖母様に教えてもらったの。卵の上に穴をあけて中の白身と黄身を先に吸って、その中に研いだお米と水、お醤油を少し入れて炭火で炊いたやつ」
「この醤油ご飯の味、なんとも淡旨……!」

 重箱の中身をたいらげ、食後のお茶を喫む。
 杯に茶をそそぎ、そこにグミの実をひとつつまんで落とし、茶とともに噛むと茶の苦さと果実の酸味が口中に広がり、なんともいえない味わいがする。

「甘露、甘露。ああ、神仙にでもなった気分だ」

 ふたりはやがてどちらともなく肌を寄せあった。秋の夜風でかすかに冷えた体が、おたがいのぬくもりであたたまり、なんともいえない心地好さに浸る。
 秋芳の手が京子の髪をなでると甘い香りが鼻孔をくすぐり、思わず鼻を近づけて匂いを嗅ぐ。

「んもー、犬じゃないんだからクンカクンカしないの」
「金に近い亜麻色の髪は月明かりに照らされて輝いて見える。その髪から漂う芳しい香りが、秋芳には麻薬のように感じられた」
「変な実況もしない」
「雄の本能を刺激する蠱惑的な甘い匂いに誘われて秋芳の男根がむくむくと起き上がり鎌首をもたげる」
「あーもう、セクハラ!」
「種づけ欲求に支配された秋芳の手が京子の柔肌を蹂躙する。首筋や太もも、胸や尻をなで回し、愛されマシュマロボディを堪能する……」

 その言葉のとおりに秋芳の手が京子の全身をくまなく愛撫していくと、京子の口から湿り気をおびた甘い吐息が漏れはじめる。

「あン……、もうっ、ダメ。ダメよバカぁ……」

 スカートの中に手を入れ、下着をずり下ろそうとす
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