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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第67話 芸術を粉砕
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さいのだろう。顔を赤面させ、そっぽ向いてしまった。

「ふ……ふんッ!」
「(・・・ ♪ はは、モカらしい。それで、ここでまーた照れてるって言ったらきっと蹴らr)」

 突然だった。ビュン!! と言う風切り音がしたかと思えば、水面蹴りを放たれた様だ。更に言えば、まだ石神の力が解けきってないから脚は石になっている。つまりはモカの攻撃力はUPしたままと言う事。

「うおっ!」

 流石のカイトも、これは咄嗟にジャンプで躱した。防御すれば そこが無くなってしまいそうだったから。そう簡単にイメージ出来たから。

 無くなる、と言うのは大袈裟かもしれないが、良くて粉砕骨折程度で済みそうだと言うイメージだけはぬぐえない様子である。

「成る程。モカ…… お前やっぱ読心術でも使えるんじゃないか? いいや、絶対使えるだろ!?」

 苦笑しながら言うのはカイト。

「前に言わなかったか? お前は言う前に既に顔に出ているんだよ! 今回は特にな!! 一言一句まで大体想像がつくんだ! ちっ…… 満足に動けたなら今日こそは戦い合お(はなしあ)うつもりだったんだが……」

 モカは石化している足を忌々しそうに睨んでいた。

「だーかーら…… 漢字違うって。正しく使ってくれ漢字。。………それにな、モカ。オレは…「……女には手を出せないんだろ?」っっ。……ぁぁ また、読んでくれたみたいだな……」

 先程までの怒ったような顔は消え去り、真剣な顔つきになるモカ。

「石神とのやり取り、見てた。 ……やはりお前は石神に直接ダメージがいくような攻撃は殆どしてなかった、全て間接的な攻撃だ。 様々な攻撃手段を持つお前がな。やりようによっては 最初の一手で終わっていただろ。 ……吹き飛ばしも妖にとったら 大したダメージにはならない。その主義、騎士道とでもいうのか? ……それは戦いの場には不要だぞ」

 モカがきっぱりと言ってくれた。例え相手は女かもしれないが、女である前に妖怪なのだから。

「これからカイト。それはお前の最大にして最悪の弱点に成るかもしれないんぞ? 今のうちに克服しておいた方がいいんじゃないか?」

 そう言うと、今度はモカは腕をぐるん! っと回し 更には拳を作ってパキッパキッっと鳴らし始めた。つまりは臨戦態勢が整った、とでもいうべきか。

「ははは・・・・・確かに・・・な・・・。そうかもしれないな。 でも、それでも、オレは極力…… 女には手は出したくない。傷つけたくないんだ……。自分で手を出したくないと言うことだから、卑怯と思われるかもしれんが……な。正直に言えば石神のことなんざどうでもいい。それでも……。…………ッ。自分が傷つけなければいいってこと、なんだ…… きっと」

 カイトの表情が陰る。
 それを見
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