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ヘタリア大帝国
75部分:TURN7 捕虜の処遇と処罰その九
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TURN7 捕虜の処遇と処罰その九

「その悪事を全て暴いたうえで」
「軍法会議にかけることになりました」
「そうか。有罪は間違いないな」
「はい」
 秋山ははっきりと東郷に答えた。
「終身刑、若しくはです」
「死罪か」
「それも間違いないと思います」
「ではこれで海軍も膿を出し切ったな」
 東郷は落ち着いた笑みになって述べた。
「これで一つ憂いが消えたな」
「どの様な組織も腐敗します」
 そうなるとだ。秋山は深刻な顔で述べた。
「そしてそれを防ぐ為にです」
「こうして膿を取り出すこともだな」
「忘れてはなりません」
 秋山はさらに話していく。
「さもなければ組織だけでなく国家もです」
「海軍がある国家もだな」
「腐敗していきますので」
「腐敗は拡がるものだからな」
 東郷はこのこともよくわかっていた。そのうえでの言葉だった。
「外敵以上に厄介だ」
「その通りです。ですから私はあの男とその一味を取り除きました」
 秋山は厳しい顔で述べた。
「そしてそれが成功してです」
「何よりだな」
「正直ほっとしています」
 彼もまただ。そうなっているというのだ。
「あの者達はあのままいてもです」
「害にしかならなかったな」
「残念ですが世の中にはそうした輩もいます」
「その通りだ」
 東郷も秋山のその言葉に頷く。
「小悪党というものはな」
「大の悪ならまだ格好もいいですが」
「小さい悪はそれが卑小なら卑小なだけ醜くなる」
 東郷は素っ気無く言い捨てる様にして述べた。
「そしてそれが集るとだ」
「腐敗になります」
 樋口一味の様にだ。そうなるというのだ。
「ですからああしてです」
「腐敗の元を見つければだな」
「一つ一つ消し去っていくべきなのです」
「それをするのも国家にとって必要だな」
「その通りです。ただああした腐敗はわかりやすいのですが」
 だがそれでもだというのだ。
「より悪賢い輩になるとです」
「中々尻尾を出さないか」
「そこが難しいです」
 秋山は眉を曇らせながら東郷に話す。そして日本にもだ。
「それとです。困ることはです」
「かつての平良さんの様な方ですし」
「はい、ああした人物も問題です」
 秋山は今度は日本に対して答えたのだった。
「本人達はよかれと思ってやっていてもです」
「しかしそれが問題となる」
「ああした者達は人間としては清廉潔白で純粋であるが故にです」
「余計に難しいですね」
「その通りです」
 日本にだ。秋山はこう話していく。
「憂国獅子団は何時か何とかしたいと思っていました」
「しかしそれでもでしたね」
「あの組織の幹部を全て台湾や韓国に出向させたのは正解でした」
 秋山の顔がここでほっとしたものになった。

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