第18話 我等は狩人
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から」と値切った結果、見積額はそのままでPzgr.41(Hk)APCNR仕様競技弾1グロスをつけて売りっぱなしということになった。
Tasは翌朝早くに北関東営業所のタンクトランスポーターが引き取りに来ることで、一応の決着が付くことになる。
「優花里さん。すこしスノッブが入っていたでしょ?」
「わかりますぅ〜? 西住殿」
「でもね、優花里さん。
今回はそのマニア魂のせいでとんでもないことになるところだったのよ」
ここで、裏のウォークインクローゼットでことの一部始終を立ち聞きしていた、まほ、元ダー様、アンチョビ、西、そしてスマホのカメラでずっと島田愛里寿にリアルタイム送信していた角谷らが、ぞろぞろと出てきた。
「で、西住ちゃん。これですべてオッケーということ?」
「ええ、角谷さん。これで大人たちはすべてあなたの罠にかかりました。
新学期になったら、大学選抜の方でえらい騒ぎになるでしょう。
ね、ナカジマさん」
「まーもったいないよね。
フロントドライブを取っ払って、駆動系を全部HL230ハイドロスタティックステアリングパワーパック700馬力後輪駆動にして、足回りは熟成のホルストマン式にA41のホイールと履帯。動力系がA41も後輪駆動だからこういうマネができるんだけど、せっかくの改造が全部無意味になるんだからさ」
「では私が島田愛里寿を瞬殺してやろう」
「お姉ちゃんは、たぶん勝てないと思う……」
「なに?」
みほのスマホに送られた島田愛里寿のメールには『妹がいなければただのイノシシの西住まほだけは、島田流行進間射撃でチハたんたちと同じ目にあわせる。Tasでもよゆー』とあった……
「大学選抜戦では、愛里寿ちゃんほとんど一撃必殺だったもんね。被弾は一発だけ。
メグミさんたちのバミューダアタックもドリフとしながらだったし。
西住流は『撃てば必中』にこだわりすぎて、ほとんど停止射撃しかやらないもの」
「いやあ、西住ちゃんのお姉ちゃんって、やっぱ単純、もとい一本気だし」
「うちのペパロニなみのそそっかしさかも……」
「我々は突撃精神で負けたと思っております!」
「こんな言葉をご存じ? 『桂馬の早駆け歩の餌食』(笑)」
「『前進あるのみ』ではドリフトは無理であります」
「んー、ドリフトってカニ走りだしね」
「行進間でも行けましたが、0.5秒でなんとかなりました♪」
「うがーっ! 私は10以上の数も数えられるぞ」
みほは思った。お姉ちゃんはやっぱり石器時代の勇者だと。
もちろん自分自身の幼少時代は棚に上げている。
本当はTasには巨大ショットトラップがあるから「よゆーよゆー」なわけなどないが、逆上したまほはすっかり忘れているらしい。
ここで、元ダ
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