74部分:TURN7 捕虜の処遇と処罰その八
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TURN7 捕虜の処遇と処罰その八
「ご命令よ」
「何、破壊工作?」
「ううん、美人局」
そちらだとだ。ランファは明るく笑って答えた。
「それをお願いするって」
「ふうん。あたしの得意分野でしろっていうのね」
「そう。それで相手はね」
「あの田中とかいう馬鹿なら困るわね」
ハニトラは彼の名前を出してその眉を顰めさせた。表情がかなり嫌そうなものになる。
「正直あいつはね」
「ああ、あの日本帝国軍の若い提督ね」
「何処の族なのよって感じだからね」
ハニトラはその嫌そうな顔のままランファに話す。
「だからああいうのはね」
「嫌いなのね」
「まあ仕事なら仕方ないけれどね」
そこは割り切る彼女だった。
「それならそれでね」
「で、その仕事だけれどね」
「ええ。それで誰をどうするの?」
「敵の海軍長官東郷毅ね」
「あの映画俳優みたいな格好いいの?」
「そう。あの男とデートしてそれをフォーカスよ」
そうするというのだ。
「女性週刊誌なりネットなりにあんたとあの男が密会デートの場面をね」
「いつも通りそれを撮って」
「ばら撒くのよ。いいわね」
「わかったわ。海軍長官謎の美少女と密会デート!?ね」
「あんた美少女だったの」
ハニトラの明るい顔になっての今の言葉にはだ。ランファはモニターの向こうから首を傾げさせてきた。
「というかあんた一体幾つなのよ」
「ちょっと、またその話?」
ランファの今の言葉にだ。ハニトラはまた嫌そうな顔になってだ。そのうえで彼女に返した。
「あのね。レディーに年齢を聞くのはね」
「駄目だっていうのね」
「そうよ。お互い年齢のことは言いっこなしよ」
「けれど私は言えるわよ」
ランファは自分のことはこう返せた。
「ちゃんとね」
「けれど言いっこなし。あたしの年齢は秘密よ」
「だから美少女だっていうのね」
「そう、永遠の美少女よ」
「何かねえ。無理があるわね」
ランファは首を捻りながら述べていく。
「私で美女で。私あんたのこと前から知ってるから」
「だから言わないでって言ってるでしょ」
「わかったわ。そこはどうしてもっていうのね」
「そう。絶対にね」
「じゃあいいわ。それじゃあね」
「仕事のことね」
「それでだけれど。頼めるわね」
ランファはあらためてハニトラに告げた。
「敵将東郷への工作をね」
「わかったわ。スキャンダル工作はお手のものだから」
にこにことしてだ。ハニトラはランファに応える。
「そうそう。写真撮って東郷に送りつけて脅すってのもいいわね」
「ああ、あの出っ歯の時みたいに」
「そうしたらどうかしら」
「そっちの方がいいかもね。それじゃあね」
「ええ。そういうことは任せて」
ハニトラはまた明るい笑
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