ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
1章 すべての始まり
5話 武器調達と再会2
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そんなアスナにはお構いなしに、彼がそう叫ぶと、今度は視界のはじから見たことがあるダークブラウンの長い髪の少女が飛び出してきて、隙ができたダイアーウルフの体に突き系統のソードスキルを叩き込んだ。そのダイアーウルフの体が四散する前に、2人はほかのダイアーウルフにとびかかる。
先ほどまでアスナが苦戦していたやつらを、彼らはいとも簡単に葬り去っていく、圧倒的強さ。そして、まったくといっていいほど無駄のない動きは、見る者を魅了させる力がある。
彼らはものの数分で残りの3頭をポリゴンに変えた。
そして、2人はアスナのほうを振り返った。
「よかった、間に合って…」
少女はそう言いながら、アスナのほうに歩み寄ってきた。しかし、アスナの視線は、もう一人の青年へと注がれている。否、彼から話せなかった。
…ありえない。
アスナの頭は混乱していた。アスナが10歳の時、異国の地へと旅立ち、その数か月後に彼女のもとに訃報が届いた人物が、今、目の前にいる。いや、もちろんあのころより、ずっと大人びているし、昔からの顔立ちの良さはさらに磨きがかかっている。だが、アスナが大好きだった強い光を宿した漆黒の瞳や、目頭からきれいに通った鼻筋や、少し薄めの唇は、忘れようもなく、彼だった。
「司、さん…?」
アスナの唇からこぼれたその一言に、彼の瞳もわずかに大きくなった。そして、やがて彼に口からも、一人の名前が紡ぎだされた。
「明日、奈…?」
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