ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
1章 すべての始まり
5話 武器調達と再会2
[1/7]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
キリトと別れた後、リアはツカサと合流し、連れ立って村にある鍛冶屋を訪れた。大量のリトルペネントと戦った二人の武器の耐久値はかなり減っていて、あと数回戦闘をしたら、ポリゴンと化してしまうだろう。新品のアニールブレードを手に入れたリアはよいが、ツカサはもう少し初期装備である“ノーマルスピア”で戦闘を行わなければならない。
鍛冶屋を営んでいるNPCも、またもや老齢の男性だった。しかも、やたらと白い髭が長く、これでもっと身長が低くて、でっぷりとしていたらもはやドワーフと見間違うだろう程に。どうやらこのホルンカ村は、少子高齢化という設定らしい。細かいことにこだわることだ。
ツカサは慣れた手つきでおじいさんに槍を預け、やはり彼も慣れた手つきで(プログラムなのだから当たり前なのだが)カウンターの奥の隅に置いてある回転砥石で槍の槍身を研ぐモーションをする。それも数十秒で終わり、すぐにノーマルスピアはツカサの手元に帰ってきた。これが武器の耐久値回復である。
武器は耐久値が減れば減るほど、見た目にも変化が出てくる。刃がこぼれたり欠けたりするのはもちろんのこと、その一歩前の段階として“曇り”というものがある。それらも耐久値回復の手順を踏めばもとの新品の状態に戻る。さすがは天才が作ったSAO。そんなところも実に忠実だ。
「お次はあれか」
リアが鍛冶屋を出ると、そう言った。
「だな。まあ、今回のアニールブレードのあれよりは時間はかかるだろうけど、精神的にはありがたいよな」
「それは言えてる。今回はすぐに“胚珠”が出てきたからよかったけど、βのときは最悪だったしね」
そう。2人がβテストの時も、もちろん“森の秘薬クエ”はやった。その時、2人のリアルラックのなさは恐ろしいほどで、1パーセント以下の確率でポップするはずの“花付き”が1日中狩り続けても出なかったのだ。結局“実付き”を割るという最終手段でなんとか胚珠を得たものの。2人が倒したネペントは2000ほどまで達しただろう。もちろん、彼らは数を数えるなど途中で断念した。
さて、2人が向かった先は、先ほど2人がいた“西の森”とは真逆、“東の森”というところである。ここはモンスターが“西の森”に比べ、少々レベルが高く設定されているにもかかわらず、獲得経験値は“西の森”とは変わらないという、思わず「は?」といいたいようなフィールドだ。言うまでもなく、そのフィールドに訪れる者はβのときでも少数の物好きしかいなかったし、デスゲームになった今、わざわざ命の危険を冒してまで来るものなどいない。
が、なぜそんな2人がこのフィールドに来たのか。それは、あるダンジョン攻略のためである。
このダンジョン、実はかなりオイシイ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ