??遺体のない葬儀編-終-?
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にとスクープを狙いシャッターを切った。
【海の国で爆破事件発生! 薄汚れ本屋が爆破されたもよう。これは事件か・事故か、ドラゴンネレイド達からの爆破テロか!?】
面白可笑しく着色し事実とはかけ離れた内容が真実として世界中に発信されたそうだ。
†
忌まわしき事件から三日経った。事件を調査していた雪白の騎士団から幼馴染であり家族同然の存在であるリアに事実が突き付けられた。
真っ暗になる目の前。溢れ止まらない涙。まともに立っている事も出来ない脚は膝を付き崩れ落ちた。
――リオンが死んだ。
雪白の騎士団が出した答え。今日は仲間内だけでやる厳かな葬式。リオンが帰って来ていないのに葬式を行う。
鎮火した後、本屋の中に入って見たがそこにあるのは大量にいた猫たちの死骸と、黒猫のケットシーの死骸だけだったという。
リオンの死体はおろか、彼が集めていた世界各国の著書もまた姿を消していたらしい。
それなのに雪白の騎士達は碌に調べずに病魔に侵され痕が短いと知ったリオンは自らの意思で終わらせようと、爆弾を手に入れ愛する猫たちと心中したのだとリア達に告げた。
ルシア達がどんなにそんなことありえない、リオンさんは誰かと会う約束をしていたと伝えたのだが
「五月蠅いぞ蠅虫共が」
その一言で切り捨てられ相手にもされなかった。
遺体の無い葬式は着々と進みんでゆく、仲間達の声にならない叫びと共に。
何処へ向けるわけでもない怒りと悲しみを抱えたまま遺体の無い葬式は終わりを告げた。
-遺体のない葬儀編-終
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