ペルソナ3
1894話
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出てきた桐条の様子を見る限り、今から学校に行くつもりだったのだろう。
「悪いな、ちょっと順平と遭遇して」
「……そうか」
微妙に言葉が重いのは、現在の俺と順平の関係を理解しているからこそだろう。
桐条達にとって、自分達の戦力である順平と、俺達との関係を考えると色々難しいところあるのは間違いない。
「まぁ、気にするな。それより召喚器の方は?」
「む? ああ、これだ」
桐条が小さなケースを渡してくる。
そのケースを開けると、召喚器がしっかりとその中に入っていた。
「随分と豪勢だな」
「豪勢という訳ではなく……純粋に、召喚器の保護の為だな。こう見えて、この召喚器は希少な品なのだから」
まぁ、だろうな。
ペルソナを召喚する度に光を放つのを見れば、ただの銃の形をした物ではないというのを想像するのは難しくはない。
ペルソナに関係する、何らかの希少物質があるんだろうが……それが、この世界固有の物質の可能性が高い。
もっとも、当然のようにそれは非常に希少で、機密度が高い情報なのは間違いない。
これがなんだ? と聞いて、すぐに答えてくれる……とは、ちょっと思えないしな。
「分かった。これを使うのが荒垣か……それともゆかりなのかは分からないが、受け取っておく」
取りあえずゆかりが使ってきた召喚器は荒垣に預けたままなので、これはゆかりに渡しておくか。
もっとも、元々ゆかりが使っていたのは荒垣が以前使っていた物だったのを考えると、最終的にはあるべき場所に戻った……という事なんだろうが。
召喚器の入っているケースを空間倉庫の中に収納する。
「じゃあ、学校に行くか。そっちはもう準備出来てるんだろ?」
「む? ああ、私は構わないが……いいのか? アルマーはいつも、岳羽と一緒に学校に行ってるという話だったが」
「別に約束してる訳じゃないんだけどな。ただ、偶然いつも一緒になるだけで」
「……ふっ、そうか。では、一緒に行こう。車を用意させる」
いや、いつも車で移動しているのか?
ああ、でも桐条グループの事を考えれば、それも不思議じゃない、のか?
「別に車じゃなくてもいいだろ。普通にモノレールに乗って移動してもいいし、どうしても早く移動したいなら、影のゲートを使ってもいい。どうする?」
「では……モノレールで通学しよう。折角だしな」
小さく笑みを浮かべた桐条は、携帯でどこかに連絡をする。
その連絡も一言二言といった程度で終わり、桐条がこちらに視線を向けてくる。
「さぁ、行こう」
「……まぁ、いいけど」
基本的にお嬢様の桐条だ。当然定期の類も持ってないだろうし、切符を買っての移動となるのだろう。
もっとも、桐条にとってはそのような行為ですら
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