ペルソナ3
1894話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
それが一番難しいというのは事実なのだが、幸いにも俺にとっては荒垣のペルソナが暴れても特に問題はない。
……ただ、ゆかりがその場にいるというのは若干心配ではあるが、そのゆかりも最強のペルソナ使いとしての能力がある。
タルタロスの中で実戦を繰り広げて成長してきたのだから、ゆかりとイオであれば荒垣とカストールを相手にしてもどうにか出来ると思う。
勿論絶対ではないから、何かあった時にすぐ対応出来るように俺がいるんだが。
「とにかく、召喚器の用意を頼む」
『それは問題ない』
「じゃあ、明日の朝にでも寮に取りに行くけど、それで構わないか?」
『ああ、そうしてくれ。出来ればこれは学校に持っていきたくはないからな。……そう考えれば、アルマーの空間倉庫というのは非常に便利な代物だ』
「それは否定しない」
俺が持ってる能力は色々とあるけど、空間倉庫はその中でも最たる能力の1つだ。
バルジやジェネシス、ホワイトスターといった代物ですら入れる事が出来るのだから、便利極まりないと言ってもいいだろう。
これで、生き物とかも入れる事が出来れば、もう言う事はないんだが……まぁ、そこまで贅沢を言ってもな。
ともあれ、その後桐条とは20分程話をしてから、電話を切る事になるのだった。
翌日、いつもであればまだ食後でゆっくりとTVでも見てる時間……俺の姿は、寮の前にあった。
既に何度も来ているこの寮は、巌戸台分寮。
桐条達のパーティが住んでいる寮だ。
俺が影のゲートで寮の前に姿を現すのと、寮の扉が開くのはほぼ同時だった。
もしかして桐条か? とも思ったのだが……寮から出てきたのは、順平。
その順平も、当然のように俺の姿には気が付いたのだろう。
扉から出てきた順平の視線と俺の視線が思い切りぶつかる。
「っ!?」
だが、順平は結局何も言う事はなく、そのまま俺の前を走り去っていく。
……どうやらまだ関係を修復するという訳にはいかないらしい。
それでも、俺に向けてきた視線には敵意の類が少なくなっていたので、恐らくもう少し時間が掛かるのだろう。
なら、迂闊に俺が話し掛けたりはしない方がいいか。
昨日は影時間の中で有里を含めた連中と色々やり取りしたんだろうし。
順平も、別に自分が選ばれた存在ではないと、早めに気が付いてくれればいいんだけどな。
いや、一応選ばれた存在というのは、決して間違いって訳じゃないんだが。
ただ、それは別に選ばれたから凄い、強い、最強なんて訳じゃない。
言うなれば、選ばれて初めてスタートラインに立ったと、そんな感じだ。
そんな風に考えていると……
「アルマー、来てたのなら知らせてくれればいいものを」
桐条が姿を現し、そう告げる。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ