ペルソナ3
1894話
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いでもないが。
「それで、順平はどうなった? 見つかったのか?」
『ああ。幸い影時間に動いている者は多くない。見つけるのは難しい話ではなかった』
桐条のペルソナは、基本的に戦闘用だがバックアップも出来ない訳ではない。
……ん? だとすれば、もしかして荒垣がペルソナを召喚したのも知ってるのか?
そんな疑問を抱いたが、桐条がそれを口にする様子はない。
恐らく、桐条の方ではそれを認識していない……といったところか。
それならそれで構わない。寧ろ、その件を知られると……ああ、いや。でも、そうだな。
「なぁ、桐条」
『うん? どうした、改まって』
ふと俺が言葉の調子を変えたからか、桐条が不思議そうな声で尋ねてくる。
そんな桐条に、俺は改めて口を開く。
「ペルソナを召喚する時に使う、召喚器。もしかしたら、もう1つ必要になるかもしれないんだが、どうにかなるか?」
『何? それはまぁ、可能かどうかで言われれば、可能だが。しかし、私にそう言ってくるという事は、もしかして荒垣か?』
昔の仲間だからか、桐条は俺の言葉にすぐ荒垣の事だと察したのだろう。そう尋ねてくる。
いやまぁ、元々俺達のパーティは3人で、ゆかりは既に召喚器を持っている以上、そこで追加されるとすれば、当然のように荒垣の分だと予想するのは、そう難しい話ではないんだろうが。
「そうなるな」
『……荒垣のペルソナを、見たのか?』
「ああ。まさに騎士って感じのペルソナだったな。それも、かなり強力なペルソナだ」
『そうか。だが、その……何と言えばいいのか……』
言いにくそうに言葉を濁す桐条だが、これは恐らくペルソナの暴走に関してだろう。
その辺りを聞きたいが、もし俺がその暴走について知らないのであれば、それを自分が口にする訳にもいかないと、そんな感じで。
「暴走の件なら心配するな。俺の前でも暴走したが、それを取り押さえるのは難しい話じゃなかった。……それに、恐らくだが荒垣がペルソナ使いとしての腕を磨いていけば、そのうちカストールをきちんと制御出来るようになるだろうしな」
『……そんなに簡単にどうにか出来るものなのか?』
「この辺りは、恐らくとしか言えない。ただ、荒垣のペルソナは俺が見てきた中でも極めて強力なペルソナに見える。だからこそ、それを完全に操る事が出来ないんだ。だから、それを十分に操る事が出来るようになれば、問題はないと思う」
『それが一番難しいのだがな』
しみじみと呟く桐条。
まぁ、実際その言葉通りに、それが難しかったからこそ、荒垣は皆の迷惑にならないようにと、桐条達から離れたんだろうが。
勿論、荒垣本人から完全に事情を聞いた訳でもないので、確実とは言わないが。
ともあれ、桐条の言葉通りに
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