幻想少女の月捜索
仮初の少女と朧げな英雄
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私は保健室によるようなことはなかったのでその人の顔も名前も知らない
シスターの話しぶりから男子生徒に人気のある人のようだ
だがそれを私に言う意味はわからない
「あら?わからないのなら気にしないであなたの行動範囲はあの子と被ってないみたいね……まぁ、優衣ちゃんがあの子と会うとすぐに終わってしまうからその配慮かしら?」
シスターに優衣と呼ばれるたびにざわざわする
そこそこシスターとは親しい関係だったという記憶……記録があるのに私はこの人が大嫌いだ
「そろそろ授業始まっちゃうよ」
「もうそんな時間でしたかでは私はそろそろ失礼しますねシスター」
授業は間桐雁夜による世界史
ただよく授業が脱線して彼が行ったことのある旅行先の話になることが多い
私は授業に興味なんてないのでぼんやりと考え事をする
シスターの違和感や嫌悪感
ふと隣にいる購買部でバイトしている友人がひそひそと話しかけてくる
「そういえば隣のクラスに一昨日から転校してきたレオくん、凄いイケメンらしいよ」
「転校生なんていたの?」
放課後はいつも同じ場所にいるので学園内の情報にはあまり詳しくない
そういえばこの友人は何故か周りの生徒と制服が違う
購買部用だろうか?
退屈な時間が過ぎていきすぐに放課後になる
いつも通り放課後は中庭へ行く
中庭には少女と少女のような少年、そして1人のおかしな女子生徒がいる
入学した時から私はここにいる子供達の遊び相手をしている……はずだ
「遅かったじゃない!」
私の姿を見てそういう少女の名はイリヤ
それに対して少年は笑いながら私を労う
「生徒の役割は大変だねぇ」
女子生徒は何も言わない
いつもその女子生徒 ラニ=[は何も語らず2人の幼い子供をじっと見つめるだけだった
星を見ているらしい
まだ夕暮れ時なので星は見えないと思うが……
少年は噴水の中に飛び込むとこちらをじーっと眺めてぽつぽつと話だした
「さて、既にここを突破した人が何人か出てきているらしい。彼女が突破したのを呼び水に気づく人がどんどん増えているようだ」
何を言っているんだ? だがイリヤはその意味がわかるらしい
「もう行くの?まだ予選期間は残ってるのに」
「あぁ、僕はそろそろ行くことにするよ」
行く、家に帰るということだろうか?
「私もそろそろ行こうかしら、向こうでもまた遊びましょう?」
一瞬まばたきしたその瞬間に2人の子供が消滅した
狙ったかのようなタイミングでシスターが教会から出てくる
「あら、彼は行ったのね。伝説のウィザード……むしろメイガスと呼ぶべき大物の姿を見られるなんてラッキーだったわ、連れてるサーヴァントも随分と稀有な存在ね」
「さっきから何
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