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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第251話 日は沈む
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て、駆け出していく妹を……玲奈を見送った明日奈。行き先は勿論判っている。最愛の人が待つ屋上。そこは2人の場所だと明日奈は思っていた。学校中庭と言う絶好ポイントを譲ってもらってる? という事もあって 屋上は妹の玲奈に譲ったんだ、と自分の中では決めているが、実を言えば 隼人は和人以上に恥ずかしがり屋。カフェテリアから丸見え、と言う自分達の場は、はっきり言って目立つ。
明日奈も和人も、目だったりする事が得意だと言う訳ではないが、隼人程ではない為 ここは快く譲ったのだ。
何にせよ、正直面白くないのは
里香
(
リズ
)
や
圭子
(
シリカ
)
、果てはこの学校にはいないが、遠くから感じ取っていてもおかしくない 名スナイパーである
詩乃
(
シノン
)
だと言うのはご愛敬だ。
「……ユウキやランに、もう会えないのかな」
皆の事情は、全てではないが 理解する事が出来た。
確かに大切な人を失う、と言う気持ちは 明日奈にもよく判る。あの世界で……妹が目の前で経験したあの光景。自分に当てはめて少し考えただけでも 心臓を強く握られる様に感じるのだから。
それでも、たった数日だけの付き合いだったけれど、彼女達とは心の奥深くに拭いきれない印象を受けたのも確かだった。それをこのまま忘れるような事など出来る訳がない。
『ぶつからないと伝わらない事がある』
そう、大切な事を教えてくれたあの人たちとまた会いたい。会って話がしたい。
明日奈は強く願っていた。
自分が会った所で、何かできるとは思えない。だけど……それでも 話がしてみたい。
そう思っていた時だった。
携帯の画面が光った。その画面には『和人君』の文字が躍り出ていて、急いで開いてみると。
『いつもの場所で待ってる』
と言うメッセージが映し出された。
いつもの場所、とは決まっている。言うまでもない。 明日奈は そのまま駆け出していった。
いつもの場所―― そういつものベンチでいつも昼食を取り、時には談笑し 時には身を寄せ合い……憩いの場ともなっている場所。中庭には緑のトンネルが存在し、その木々の合間を縫って歩く事数分で到着する円形の小さな庭園。
その中にある小さな白木のベンチに1人だけ座っていた。
吸い込まれる様に明日奈は駆け寄り、そっと隣へと座る。そして 肩口に額をぶつけた。
そして、開口一番。驚きの言葉を口にした。
「絶剣と剣聖の2人。……リュウキもきっと判ってる筈だ。オレが判ったんだから」
「え……っ!」
明日奈は身を寄せていて、落ち着かせようとしていた身体だったのだが、直ぐにはじかれる様に動いた。
驚きのあまり、少し首筋が痛くなりそうだったが、それを我慢して和人の目を見る。
「ほ、ほんと?
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