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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第251話 日は沈む
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然アスナやレイナだけじゃない。
リュウキも同じなんだ。
「……レイナ」
「ん……?」
リュウキは 手の握る力を少しだけ強めて 言った。
「オレが会いに行ったら……拒絶、されないかな?」
それは考えもしない事、まさかリュウキの口からそんな言葉が出るとは思いもしなく、言葉が数秒出てこなかった。
「オレがあの時、……サニーの話をしたから、ランは。……ユウキは涙を流した。他の皆も同じだった。……心の傷は そう簡単には癒えないのはオレ自身がよく知っているから。……だって、皆はオレ以上に 長く一緒に旅をしてきたんだから」
この冷たい風が吹き込む中。その風音にかき消されそうな小さな声でリュウキは続けた。
そう――シウネーからはっきりと訊いたんだ。
ALOへと来る数か月前に、……サニーは、日向春香さんは息を引き取ったのだと。
長く共に冒険を続けたかけがえの無い仲間が。それもランやユウキが『心からの笑顔と命をくれた』とまで言わしめた大切な人が…… ともなれば、精神が崩れてしまったとしてもおかしくない。
簡単に乗り越えられる問題じゃない。
その気持ちが痛い程判るリュウキ。その表情には躊躇っている様にも見えた。
だから、レイナははっきりと言った。
「そんな事ないよっ!」
はっきりと、リュウキの目を見て。その頬を両手で挟み、覗き込む様にしながらつづけた。
「そんな訳ないじゃん。……きっと、2人ともリュウキ君にまた 会いたいって思ってるに決まってるもん。……そう、私も信じたいもん。『大好きだった人がいつも話してた人』。それがリュウキ君なんだよ? ……2人が知らない話を、聞かせてあげたいって、私だって思うから!」
「……………」
レイナの、……玲奈の目を見て リュウキは、隼人は 少し驚いていた表情を和らげた。
そして、そっと手を取り ゆっくりと玲奈との距離を詰めた。
玲奈も少しばかり頬を赤くさせてびっくりしていたが 直ぐに受け入れる様に目を閉じ、軈て2人の距離が零になった。
それは とても優しくて落ち着く時間。不謹慎だと何処か頭の中で思ってしまった隼人だったが、それでも 求めたかった。
「ありがとう。……やっぱり 玲奈を見てると落ち着く。……凄く安心できる。勇気が沸くよ」
「私だって同じだもん。……隼人君には沢山貰ってる。……大好きだ、って気持ち 貰ってるから」
そして、数秒間だけ 隼人が玲奈にしていた様に 額と額を預け合い、ゆっくりと口を開いた。
「オレは判ったよ。……2人がいる場所」
少し時間を遡る事数十分前。
教室を出
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