暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第251話 日は沈む
[3/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「………ぁ、ぁぁ。ほん、とうに………」
そしてシウネーは もうそれ以上聞く必要は無くなった。
それだけで全部判ったから。
目の前の人が。リュウキと言う名を持つこのひとが。
――サニーにとっても大切な人だったのだと言う事が。
だからこそ決めたんだ。
「全て……話します。あなた方には、知る権利が。……知らなければならない話、ですから。私達が 私達になれた話」
――……ずっと眠ったままだった私達を 立ち上がらせてくれた大恩人の話。スリーピングナイツの始まりの物語。
サニーとスリーピングナイツの話を語る上で最も欠かせない要素。欠かせない人物と言えば間違いなく、ランやユウキの2人だろう。彼女と最初に出会った2人だから。
サニー、いや 日向とユウキ、ランの出会いは《病院》だった。
詳しくはシウネー自身は訊いてはいないが、この場で真実を少しだけ語るとする。
初めて出会った時のユウキやランの2人は 精神的にも本当に追い込まれた時期だった。それは病院での検査も深刻と言える数値にも表れだしており、益々 負の連鎖は続いていた。
病院へは家族全員で、母と父も含めた4人で来ていた。
2人の両親も懸命に支えたらしい。2人も同じ病を抱えていたのだが それでも娘たちを第一に考え、支え続けた。そして それに応える様にユウキもランも頑張りに頑張り抜いた。 それでも、数値に現れた以上は現実は非常だとしか言えないかもしれない。
『神様は乗り越えられない試練は与えない』
カトリック信徒である母の言葉だったらしい。その信仰の力と親子の絆で以前も乗り越える事が出来たのだから、今回もきっと乗り越える事が出来ると強く想い願った。
それに応える様にランもユウキも頑張り続けた。
それでも一度出来た亀裂は。心の傷はそう簡単に塞がるものではない。目に見えず 痛みも感じないナイフで少しずつ精神を、心を削り取られ続けたのだから。
決して弱音は口にしない2人だった。
口にはしなかったが、それでも検査をして 目に見えて悪化をしていく自分自身を見ながら いつからか『なんで自分達だけが……』と思ってしまったのだ。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ