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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
邯鄲之夢 12
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された。南京で虐殺された三〇万人の敵を討つべし!〉
〈?兵蟹将! ??老母! 死日本仔!〉
〈我が国が保有する核兵器の威力は二四〜七二時間以内に日本に対して最大五発の核ミサイル攻撃が可能である。我が国の最初の核攻撃でジャップランドは東京などの主要都市が壊滅状態になる。さらに呉、横須賀、沖縄、佐世保といった軍港を攻撃目標にすれば海上自衛隊へのダメージは計り知れない〉
〈なんだかんだいってもあいつら核もってないしな〉
〈撃ち返せないよな〉
〈いいじゃん、撃っちゃえ〉
〈撃っちゃえ、撃っちゃえ〉
〈撃っちゃえ、撃っちゃえ、ミサイル撃っちゃえ〉

 このような意見が中国のネット上を席巻していった。リアルでも制裁のために核ミサイルを発射すべき。という意見があがり、多くの国民が支持をしていた。
 だからといって気軽に発射できるものではない。
 中国共産党の幹部たちは決断をしぶり、ミサイル発射以外の方法で抗日人民たちのガス抜きをする必要にせまられた。
 中国共産党は民衆の反乱を恐れる。
 秦を滅ぼした史上初の農民反乱である陳勝・呉広の乱をはじめに、赤眉の乱、黄巾の乱、黄巣の乱、紅巾の乱、李自成の反乱、白蓮教徒の蜂起に太平天国の乱――。
 中国の権力者たちはつねに民衆の反乱による革命の脅威にさらされている。ゆえに中共政府は制御の枠をはずれた民衆の蜂起を恐れた。
 だが彼ら共産党が長年にわたって敷いてきた反日教育の根は奥深く、日本人に対する憎悪はもはや制御できない域に達していた。下手に流れを変えようとすればその不満は共産党政府にむけられてしまう。それだけは絶対に避けたかった。
 しかしその危惧は民衆ではなく身内、軍部の一部が暴走するというかたちで実現した。
 北朝鮮との国境近く、吉林省通化に人民解放軍第二砲兵部隊のミサイル基地が存在する。東京からの距離は一二〇〇キロメートル。対日攻撃のために造られた基地から三〇発の弾道ミサイルが日本にむかって放たれたのだ。





 防衛省。防空監視システム室の中で防衛大臣の玉上がレーダースクリーンをにらんでせわしなく歩き回っていた。日本地図を描いたスクリーンには近況離から発射されたミサイルを表示する赤い点がいくつも表示されていた。

「ついに撃ってきたか、やつら日本を完全に葬り去るつもりらしい。現在の自衛隊の迎撃システムでどれだけ防げる?」

 玉上は歩き回りながら自衛隊本部につながるマイクに質問した。

「弾道ミサイルの半数は迎撃できます」
「たった半数だと!? ミカボシを使ってもか?」
「はい」
「一発でも国内に落ちたら……。ちっ、スクリーンには現れていないがICBM(大陸間弾道ミサイル)と巡航ミサイルはどうだ?」
「現在のところICBMの発射は確認されておりません。た
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