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ヘタリア大帝国
65部分:TURN6 北京星域会戦その十一

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TURN6 北京星域会戦その十一

「全ては作戦計画が破綻したせいある」
「樋口、まさか」
「所詮は裏切り者だったある」
 中国も今は苦々しげな言葉だった。
「今更言っても仕方ないあるがな」
「まさか即座に逃走するとは」
 しかも部下を見捨ててであった。
「それであいつは今何処にいるあるか」
「消息不明です」
 何処に行ったのか、生死すらわからないというのだ。
「ですから処罰するにもです」
「どうしようもないあるか」
「今は」
「わかったある。では」
「はい、全軍撤退です」
 今度は決意した顔になりだ。リンファはモニターの向こうの中国に告げた。
「後詰は私が引き受けます」
「そうするあるか」
「そうさせてもらいます。それでは」
「頼んだある。僕は国家艦隊と残った主力をまとめるある」
「そうしてですね」
「軍を南京まで退かせるある。任せるよろし」
 こう言ってだ。中国は自国の軍をまとめにかかった。そうしてだ。
 壊乱状態になっている軍をまとめられるだけまとめて撤退に入る。その間にだ。 
 リンファは己が率いる軍でだ。攻め寄せる日本帝国軍の前に立った。そのうえで攻撃を浴びせていた。
「怯むな!ここで退いては駄目よ!」
「は、はい!」
「ここで我等が退けば」
「それがそのまま全軍の全滅になるわ」
 これ以上の損害を出すとだ。リンファは部下達に言う。
「だから今は」
「わかりました。では今は」
「何としても」
「踏み止まってね」
 切実な声で部下達に告げる。リンファは撤退する軍の最後尾でだ。日本帝国軍を防いでいた。
 そのリンファの艦隊の攻撃を見てだ。東郷が言った。
「あの敵将中々やるものだな」
「リンファ提督ですね」
「中帝国軍北軍司令官だったな」
「はい、あの人物です」
 秋山がこう東郷に話す。
「共有主義者でもあります」
「イデオロギーはともかくとして采配は見事だ」
 東郷は戦いながら言っていく。
「特にミサイル攻撃がな」
「そうですね。ミサイルの使い方が上手いです」
 中帝国軍のミサイルは生き物の様に動き日本帝国軍を襲う。そしてその攻撃により日本帝国軍の動きを止めていた。それは東郷をして賞賛させるものだった。
「いい攻撃だ」
「はい。ですが」
「それでもですね」
「やり方はある」
 攻撃の仕方はだというのだ。
「またミサイル攻撃が来る」
「その次にですか」
「あの提督はミサイル攻撃、それにビーム攻撃は得意だ」
「しかしですね」
「接近戦はどうかな」
 不敵に笑ってだ。東郷は秋山に述べた。

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