第二章
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「ネイティブってな」
「何かそんな感じがするな」
「じゃあな」
「結構見分けつくか」
「ドイツ系とイタリア系位の違いあるか?」
「白人だとな」
「じゃあ俺も見分けがつくか」
ここでまた言ったルースだった。
「気をつけたら」
「まあそうだな」
「見分けつくな」
「とはいってもネイティブって少ないぜ」
「中国系や日系より少ないか」
「韓国系よりもな」
「百万位だったか?」
ルースはアメリカにいるネイティブの数をここで述べた。
「大体」
「それ位だろ」
「確かそれ位だぜ」
「アメリカの人口三億でな」
「ネイティブはこれ位だったな」
「そうだったな、しかもな」
ルースは今度は授業で聞いた知識を出した。
「大抵は居留地にいるんだよな」
「そこで暮らしてるぜ」
「外に出てる人もいるらしいけれどな」
「西部劇に出る様な場所にな」
「他のアメリカ人とそこが違うな」
「随分とな」
「だからここにいるとな」
つまりニューヨークにだ。
「まず会わないんじゃないか?」
「このハイスクール色々なルーツの人間いるけれどな」
「それでもな」
「ネイティブだけはいないだろ」
「ニューヨーク全体でも相当少なくてな」
「会えないだろ、そうそう」
「ましてやモヒカン族なんてな」
再びモホーク族の話になった。
「もう滅んだからな」
「会うこともないぜ」
「残念だけれどな」
「そうだぜ」
「そうだよな、滅んだんならな」
ルースは残念な顔で言った。
「もう仕方ないな」
「結局そうだな」
「他にも滅んだ部族多いって先生言ってたしな」
ネイティブの部族だ、それだけアメリカと彼等の戦いは激しかったと言うべきか。開拓史は一面アメリカと彼等の戦いの歴史でもあるのだ。
「そう考えるとな」
「モヒカン族もな」
「仕方ないな」
「そう思って諦めるしかないぜ」
「もうな」
「そうだよな」
ルースは自分が納得するしかないと観念した、それでもうモヒカン族は歴史の存在だと認識した。そのうえで学生生活を送っていると。
かつて貿易センタービルがあったそこに行った、あの見事なタワーはテロにより多くの犠牲者と共に失われた。その跡地に友人達と共に行くとだ。
ふとだ、彼はおう言った。
「酷い事件だったな」
「ああ、俺達がまだ赤ん坊の時だったけれどな」
「ここで起こったんだったな」
「ハイジャックして突っ込んでな」
「あっという間だったな」
「あんなことよくしたぜ」
友人達も口々に言う。
「関係ない人巻き込むなよ」
「どんだけ悪質なテロなんだよ」
「どれだけの人が死んだか」
それこそというのだ。
「本当にな」
「腐り果てた奴等だぜ」
「テロリストってのは碌な奴がいないな」
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