第四章
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学校の講義が終わるとだ、携帯が鳴って出るとだった。
浩輔からでだ、こう沙織に言ってきた。
「今からいいか」
「はい、予定は何もありません」
「だったらな」
「今からですね」
「駅前で待ち合わせしてな」
そしてというのだ。
「楽しくな」
「それでは」
沙織は内心来た、と思った。しかし喜びの感情は出してもそのときめいた内心は隠してだった。
いそいそと駅前まで行った、そこで浩輔を探すとだ。
百貨店の方から来てだ、笑顔で言ってきた。
「じゃあ今からレストラン行こうか」
「まさか」
「ああ、百貨店のレストランで予約取っていたんだよ」
そうしていたというのだ。
「この日に備えてな」
「そしてそれが」
「そうだよ」
浩輔は沙織に笑顔で答えた。
「俺の誕生日プレゼントだよ」
「そうだったんですね」
「そうさ、じゃあ今からな」
「はい」
沙織はにこりと応えてそうしてだった、浩輔に案内されて百貨店の中に入った。そのままエレベーターで百貨店の七階まで行き。
そこのレストランに入った、するとだ。
浩輔は向かい側の席に座った沙織にだ、笑顔で言った。
「何でも好きなの頼むといいさ」
「そうしていいんですか?」
「お金はあるさ」
「そうですか」
「だから好きなのを頼むといいさ」
「パスタも肉料理も」
「何でもな」
これが浩輔の返事だった。
「何でもな」
「では、ただ」
「ただ?」
「いえ、それでしたら」
沙織は恐縮した顔で浩輔に尋ねた。
「若しもですよ」
「高いものを頼むかもっていうんだよな」
「そうしたら」
「いいさ」
笑ってだ、浩輔は沙織に返した。
「最初からそのつもりでこのお店にしたんだからな」
「そうですか」
「パスタやピザだけでなくてな」
「肉料理もですね」
「何でも好きなの頼むといいさ」
返事は変わらなかった。
「本当にな」
「それでは」
「ああ、俺も好きなの頼むしな」
「お金は本当に」
「就職決まってからもアルバイトしてるんだ」
それは続けているのだ、そうしつつ就職の内定を手に入れたのだ。勤め先は変わらないがだ。
「だからな」
「お金はありますか」
「そっちは気にしなくていいさ」
「そしてこれがですか」
「プレゼントさ」
沙織の誕生日のというのだ。
「そしてな」
「そして?」
「まあデザートを食べてからな」
その時からというのだ。
「またな」
「その時にですか」
「また話すな」
「そうですか」
「コースにするかい?」
好きなものと言ったうえであるがだ、浩輔は沙織にあえてそちらもと話した。
「そうするかい?」
「コースですか」
「そっちも好きなの頼みな」
浩輔の返事は変わらなかった。
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