59部分:TURN6 北京星域会戦その五
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TURN6 北京星域会戦その五
「戦いの後ですが」
「惑星占領の際ですか」
「山下さんとお話をしたいのですが」
日本はこう秋山に話す。
「一つ宜しいでしょうか」
「北京にいると思われるあの男のことですね」
「はい、是非お話がしたいです」
こうだ。日本は深刻な面持ちになって秋山に話す。
「そうして宜しいでしょうか」
「わかりました。それではです」
「それではとは」
「私も同行致します」
日本と山下が会う、だ。その場所にだというのだ。
「そしてそのうえで」
「三人で、ですね」
「お話をしましょう」
「東郷さんは」
「ははは、俺は彼女に嫌われてるからな」
東郷は日本の今の言葉は気さくに笑ってこう返した。
「その俺が行けば彼女もそれどころじゃないだろう」
「お二人の仲が悪いのは考えものです」
秋山はこのことに眉を曇らせてこう話した。
「山下長官はどうも厳しい方で」
「あれっ、東郷さんの方についていませんか?」
「そうでしょうか」
「それは海軍だからでしょうか」
「そんなつもりはないのですが」
秋山は少し後ろめたい顔になって日本に答える。
「確かに長官のいい加減なところは問題がありますが」
「それでもですか」
「山下さんは海軍に対抗心が強過ぎるので」
「海軍と陸軍の対立ですか」
「その要因にもなっています」
「そのことは何とかしたいのですが」
日本としてもだ。憂慮していることだった。
「そうしたものか」
「それは以前からのことですからね」
「そうですね。それだけにです」
「一朝一夕でどうにかなるものではありません」
秋山も憂いの顔で日本に答える。
「やはり軍は一つに統一した方がいいのですが」
「他の国の様にですね」
「そうも考えます」
「ですがそれをしてもです」
どうかとだ。日本は難しい顔で首を捻りながら言う。
「双方の対立はすぐには」
「そうですね。それはそれで主導権争いやそうしたことの元になります」
「私としては対立は終わらせて欲しいのですが」
「難しいですね。ですが」
「ですがとは?」
「少しずつでも交流を深めていってはどうでしょうか」
少し考えながら言う秋山だった。
「御互いにパーティーを開き合うなりして」
「親睦会ですか」
「そうです。飲み、食べながら」
「ですがそれはそれで」
「問題がありますか」
「海軍さんの食事は陸軍さんの批判材料になっています」
日本はこのことを指摘するのだった。
「贅沢だ、美食だと」
「あれは国民生活に合わせていますが」
「ですがそれでも。武人たるものはと」
「そのことも知っていますが」
「陸軍さんの食事は質素です」
あまりにも質素過ぎて他の組織や国家から驚かれる程だ。
「
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