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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
邯鄲之夢 11
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車椅子の老人にまで暴力をくわえ、その場にいただけのテリー・ギリアム自身も警官に殴られたという。
それ以来彼はすっかり警察きらい、アメリカきらいになったそうだ。
「秋葉原で路上パフォーマンスに対する横暴な取り締まりや横柄な職質を見かけたことがあるが、明治時代のおいこら警官そのものだったぞ。……なぁ、悪逆非道な犯罪が未解決のまま歳月がたつと警察は『いっしょうけんめい捜査していますよ〜』て宣伝するためのパフォーマンスをするだろ。事件現場で捜査幹部が『かならずや真犯人を逮捕してみせる!』て宣言したり、事件から一〇年もたって新しい証拠≠ニして真犯人のはいていたズボンの色やらを公表する。そしてこのパフォーマンスにメディアも加担するわけだ。広報係がテレビの前に立って『我々はかならず君を逮捕する!』なんて呼びかけるんだが、アホか。逮捕する≠ネんかじゃなくて逮捕した≠ニ国民に報告するべきだろうが」
『警察密着24時』などと称したテレビ番組が民放各局で年に一回ずつは放送される。
警察はテレビ局に便宜をはかり、無料で宣伝してもらう。
そこであつかわれるのは振り込み詐欺や、ぼったくりバー、不法入国した外国人女性パブ、常習的な違法駐車などなど、民間人のおこす事件ばかりだ。
未解決事件の証拠品を紛失したり個人情報の不正閲覧や漏洩などといった警察の失態や政治家や官僚の不正などは、まったく、全然、これっぽっちも出てこない。
この手の番組は官憲とメディアとの癒着ではないか。
「庶民相手に点数稼ぎしているヒマがあるんだったらプチエンジェル事件でも――」
「はいはい、官憲批判はとりあえず置いておいて、ともかく今はここの人達を安全な場所に移さないと」
「そこらへんのことは俺たちにまかせてくれ」
先ほど京子が身を案じた長身の男が声をかけてきた。
「とりあえず礼を言うぜ、みんなを助けてくれたことと、もののふ気取りの似非サムライどもを退治してくれたことにな」
フードを脱ぐと、そこにはバンダナで押さえた赤く染めた髪があった。けがは見当たらない。どうやら赤い髪を血と見間違えたようだ。
そしてその赤毛の人物は秋芳と京子の見知った顔をしていた。
「冬児……!」
そう、阿刀冬児だ。
だが秋芳たちの知っている冬児よりもいくつか年かさに見えた。この世界は現実のそれよりも数年後が舞台となっているのだろうか。
「俺のことは、知っているみたいだな。……だがあいにくと俺はおたくらふたりのことは知らないんだ」
「知らないって……、マジかよ」
「ああ、マジだ。ついてきてくれ、そのあたりの説明をする。それにみんなを助けてくれたお礼をきちんとしたい」
なにやら奇妙な事情がありそうではあるが、異境で出会った友
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