第三十五話 サルベージ大作戦
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
今回はワイン船が届くまでの時間があるので、
以前話に出た秘密工場設立物語なので、ロイとかでません。
********************************************
第三十五話 サルベージ大作戦
帝国暦478年11月25日
■メンヒェングラトバッハ星系 デュイスブルク星 ハンス・ノイマイヤー
畜生!また転勤かよ!此で4度目だ!何で俺が此処まで田舎を転々としなきゃならんのか、全部シャフトの野郎の差し金だ!
思い起こせば9年前オーディン帝国大学機械工学科を優秀な成績卒業した俺は一兵卒として徴兵されるのが嫌で軍の技術士官に志願したのに、なぜかシャフト大将に嫌われて僅か2月でイゼルローンの修造敞へ転勤させられた。
其れから来る日も来る日も修造の繰り返し、3年経って移動の時機になったら今度はマールバッハ星系の浮きドックへ飛ばされた、いい加減頭に来たので退職願を出したが却下され、更に田舎のアルメントフーベル星系の補給敞へ飛ばされた。
10月29日の定期異動で異動先を聞いたとき何処だ其所はっておもったが、
こんな誰も来ないような海ばっかで産業が海産物養殖と加工だけの星かよ!
しかも直通定期航路がないから乗り継ぎに継ぐ乗り継ぎで3週間もかかった!
しかも辞令が、軍用缶詰工場の主任だと!!もう我慢できないと人事部に直接退職願を送ったが、そのまま送り返して来やがった。
くっそー!俺は技術屋だぞ、缶詰機械のメンテをしろって言うことかよ!!
取りあえず宇宙港からバスへ乗って工場へ、
正門には装甲擲弾兵の様な体の守衛が居る。
誰何され転任命令書と認識手帳を見せると連絡してくれた、
直ぐに連絡があり工場長室へ来る様に言われ守衛が場所を教えてくれた。
工場長室に行くと、50代後半ぐらいの疲れたような禿げたオヤジがよく来たと挨拶してくれた。
ああー俺もこんな感じになっちまうのかと心が沈んだもんだ。
工場長は明日から頑張ってくれと言ったが頑張る気が起きないよな。
翌日から毎日毎日缶詰機械を見るだけの仕事、
他の工場にも同じような奴らが居て食堂で会って話を聞いたら。
同じようにシャフトに飛ばされた奴や、軍内部で非主流派に属する奴とか、
みんな端弾きな連中ばかりだった。
ああ此処は刑務所みたいなもんだ、睨まれた連中が収容される辺境の牢獄だ!
守衛が装甲擲弾兵みたいな奴なのは俺たちの脱走防止の為かと噂し合った。
帝国暦479年1月8日
新年に成ると数人が転勤していった。
この牢獄から出られるとはうらやましいことだ。
俺も出られる日が来るのだろうか。
相変わらず退職願は却下されている。
仕事始めの日、職員全員が講堂へ集められた。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ