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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第百三十二話 残暑に入ってきてその三
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「八条荘で頂いたものを」
「今日はカツとプチトマトと苺の」
「はい、それを頂きました」
「今日も美味しかったですね」
「しかも量も多くて」
 裕子さんは僕ににこりとして話してくれた。
「午後もがんばれます」
「そうですよね」
「量が多いとです」 
 裕子さんはお弁当の量について話をしながらだ、僕の隣に来た。それで僕と一緒に校内を歩きつつ話をしてくれた。
「午前ので消費したエネルギーを補給出来て」
「午後に頑張る分もですよね」
「補給出来るので」
「いいですよね」
「そこまで考えておられますね」
「はい、小野さんは」
 畑中さんと同じく本当によく気を回してくれる人だ、だから皆畑中さんと同じだけ慕っている。
「凄い人ですよね」
「本当に。しかもです」
「しかも?」
「今日のカツはチキンカツでしたね」
「はい、あのカツもいいですよね」
「あのカツが好きでして」
 裕子さんとしてはというのだ。
「今日は嬉しかったです」
「そうだったんですか」
「はい、それで午後のことですが」
「また部活なんですよね」
「そうです、今度の舞台のリハーサルをしていまして」
「今度の舞台は何ですか?」
「ホフマン物語です」
 この歌劇だとだ、裕子さは僕におk耐えてくれた。
「それをします」
「ホフマン物語ですか」
「フランスの作曲家オッフェンバックの作品でして」
「確か天国と地獄の」
「はい、あの作品を作曲した人です」
「そうでしたね」
「この作品は色々な解釈が為されていますが」 
 そのホフマン物語という作品はというのだ。
「今回もかなり独特な」
「そうした解釈が為されていますか」
「その版を上演します、第四幕が通常のものとかなり違う」
「そうした舞台ですか」
「そうなります」
「何かややこしいみたいですね」
「今上演時のパンフレットを作っていますが」
 上演の時の説明として入場者の人達に配られているそれにもというのだ。
「そのことを書いています」
「そうですか」
「通常の版とは違うので」
「そのことも説明しているんですね」
「パンフレットで、先生が書いています」
「先生も大変ですね」 
 顧問の先生もだ、うちの学園は部活の顧問の先生が良識的な人ばかりなので有り難い。とんでもない先生が顧問になるとどんないいことをしている部活でも大変だ。
「そうしたことまでして」
「そうです、本当に助けてもらってます」
「そうですか」
「はい、とても」
「パンフレットまで書いてくれているとか」
「いい先生ですよね」
「酷い顧問の先生ってそういうことしませんからね」 
 それこそ全くだ。
「面倒なことはしないで生徒を怒鳴って殴ってばかりで」
「自分の為にですね」
「部活で結果出
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