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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第645話】
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 そんな独り言を呟き、教材を置いて各企業が置いたカタログを眺める。

 ISの武装やISスーツ等が載ったカタログだ、旧来からのモデルから最新型まで――だがISスーツに関しては女性ものばかり、成樹にとっては見ても仕方ないものだ。

 一応各社男性モデルの試作品のカタログもある。

 色も形も様々だ――ダイバースーツの様な物から一夏が使っている上下セットのへそ出しスーツ等。

 冬だと非常に寒そうなスーツに成樹は小さく身震いしたのだった。

 また京都に場所は戻る。

 午後からは昨日行けなかった清水寺へと向かうのだが大半の生徒は他の文化遺産巡りするため、ヒルトとは別行動に――。


「あ、ヒルトー。 ヒルトも清水寺に?」

「ん? よぉソフィー。 そうだよ、昨日行けなかったからな」


 清水寺に向かう道中、偶然ソフィーと出会った。


「良かったぁ♪ 其処の甘味処で食べてたら皆先に行っちゃってて……。 良かったら一緒に清水寺に行こうっ」

「ああ、構わないぞ」

「えへへ♪」


 嬉しそうにはにかみながら俺の隣を歩くソフィー。


「そういやソフィーって何処出身なんだ?」

「あたしはフランスのブルターニュ地方ですよ♪ 其処の田舎から学園に来たんですよぉ♪」

「ふむ、一人で出てきたのか?」

「はい♪」


 花開く笑顔を見せる彼女、素直に可愛いと思いながら、住んでいた街の事を聞いてみた。


「住んでた場所ってどんな感じなんだ?」

「そうですね……。 時計屋があって、教会があって、酒場があって、外れにはあたしの大切な人が眠る森がある所かなぁ……」


 大切な人が眠る――誰かが亡くなったのだろうか、少しソフィーの表情に陰り見えたので俺は――。


「わ、悪い、聞いたら不味い事を聞いたかな」

「あ、ううん。 ……おばあちゃんが亡くなったのは寂しいけど、幼なじみのモニカやオスカーも居るし、プラフタだって――皆、元気かなぁ」


 不意に空を見上げたソフィー――晴れ渡る青空の向こうにいる人達を思い浮かべているのだろう。

 そんなソフィーの頭を俺は撫でるときょとんとした表情で見上げてきた。


「寂しい時は連絡すればいいさ。 冬休みに一度帰郷するのもありだしな」

「ヒルト……。 ……うん♪」


 寂しそうな表情は何処かへ行ったらしく、晴れやかな笑顔を見せたソフィー――と。


「わんわんっ」


 後ろから犬の鳴き声が聞こえ、俺とソフィーは振り向いたらビーグル犬がからかうように舌を出していた。


「あ♪ ワンちゃんだ♪ おいでおいで♪」

「わんっ」


 人懐っこい犬なのだろうか、ソフ
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