辺境異聞 4
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フーラに面立ちの似た少女が立っている。肖像画に描かれたヘルギにそっくりだ。
「あれは――なんかじゃ――ない、だまされないで――吸血鬼に気をつけて――」
「…………」
ヘルギに似た少女は秋芳を見下ろし、しきりになにかを訴えているが、聞き取れない。
しばらくすると部屋を出て、こちらを振り向く。
ついてきて欲しいようだ。
黙ってその後に続くと、地下室へと降り、ワインセラーにたどり着く。
「――――」
左奥から三番目の樽の前で少女がなにかの言葉を口にすると、床がずれ、さらに地下へと続く路が現れた。
そこで、本当に目が覚めた。
「という夢を観た」
「奇遇だな、私もだ」
「行くか」
「行こう」
なんらかの力が働き、ふたりにおなじ夢を観せたのはあきらかだ。
あのようなあからさまな夢を観せられて無視はできない。
秋芳とセリカは夜が明けてすぐに地下へとむかった。
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