暁 〜小説投稿サイト〜
ルヴァフォース・エトランゼ 魔術の国の異邦人
辺境異聞 4
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
フーラに面立ちの似た少女が立っている。肖像画に描かれたヘルギにそっくりだ。 

「あれは――なんかじゃ――ない、だまされないで――吸血鬼に気をつけて――」
「…………」

 ヘルギに似た少女は秋芳を見下ろし、しきりになにかを訴えているが、聞き取れない。
 しばらくすると部屋を出て、こちらを振り向く。
 ついてきて欲しいようだ。
 黙ってその後に続くと、地下室へと降り、ワインセラーにたどり着く。

「――――」

 左奥から三番目の樽の前で少女がなにかの言葉を口にすると、床がずれ、さらに地下へと続く路が現れた。

 そこで、本当に目が覚めた。





「という夢を観た」
「奇遇だな、私もだ」
「行くか」
「行こう」

 なんらかの力が働き、ふたりにおなじ夢を観せたのはあきらかだ。
 あのようなあからさまな夢を観せられて無視はできない。
 秋芳とセリカは夜が明けてすぐに地下へとむかった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ