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ヘタリア大帝国
48部分:TURN5 中帝国その五
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TURN5 中帝国その五

「昔なんて。酷かったからね」
「そうね。それぞれの星系の中で沢山の部族に分かれていた時は」
「まだ餓えとかあったから」
 この時代ではもう大昔の話だ。宇宙進出の時代から思えばだ。
「それと比べたらそれこそね」
「お腹一杯食べられること自体が嘘みたいね」
「だからいいよ。本当にね」
「そうね。あの頃を考えると」
「今は天国だよ」
 腹一杯食べられるこの時代はだと言ってだ。そのうえでだ。
 台湾兄は妹と共に海軍の豪勢な昼食を食べていく。尚この食事は普通の一般市民でも食べている。しかしこれ以上の馳走もあるのは言うまでもない。
 北京の豪奢な、紅と金色のだ。木造に黄金で飾ったその宮殿の中でだ。紅と紺に白、そこに黄金をあしらった豪奢な服を着た少年がいた。その髪は茶色で奇麗に切られており切れ長の目の色は赤だ。白く中性的な顔をしている。
 その彼が見事な中華料理、北京ダッグや海老に鯉、蟹を料理した様々な馳走を前にして箸を動かしながらだ。己の傍らに立つ中国に言う。
 中国は黄色い詰襟の軍服を着ている。ズボンは少し大きめで上着は黒いベルトで調えられている。大きなポケットが四つあるのが目立つ。
 その中国にだ。少年が言うのだった。
「美味だな」
「そう言ってもらえるあるか」
「やっぱり祖国の作る料理は違う」
 この料理は中国の作った料理だ。その味はいいというのだ。
「今日は北京料理だけではないな」
「広東料理も入れたある。炒飯もそれある」
「この海鮮炒飯もだな」
「そうある。どうあるか?炒飯は」
「炒飯は我が中帝国の料理の基本」
 少年は炒飯をこう言い切った。
「これができているのは」
「いいと言ってくれるあるか」
「うむ。人間が作る料理もいいが」
 その炒飯も食べながらだ。少年は中国に言っていく。
「やはり祖国の料理が一番だな」
「有り難き幸せある」
「ただ。近頃は他の料理も好きになってきている」
 こんなことも言うのだった。
「ガメリカの料理だが」
「ハンバーガーやそういったものあるか」
「あれもいいものだな」
 これが少年の今の言葉だった。
「この前ランファに勧めれたがいいものだ」
「皇帝が召し上がるものではない様な気がするあるが」
「美味ければそれでいい」
 少年はこう中国に返した。
「このシュウ皇帝はその料理の味だけを求めるのだ」
「それ故にあるか」
「そうだ。それでだが」
 皇帝はここで話題を変えてきた。今度の話題は。
「日本帝国の艦隊が北京に向かって来ているそうだな」
「その通りある。韓国から満州に入り」
「そして北京に攻め入ろうとしているのか」
「そうして来ているある。僕ももうすぐ出撃するある」
「ではだ。そなたと共にだ」
 自分
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