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響け!全国へ!
第一章 邂逅
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しながら帰路についた。

土日を挟んで4日後の月曜日
 「はい、注目!」黒板の前で吉川部長が大きい声を出した。
入部を決めた1年生たちがぎゅうぎゅうになって列を形成させていた。
「皆さん、こんにちは」
「こんにちは」1年生が一斉に挨拶をする。
「うちの吹奏楽部に入部してくれて本当にありがとう!私はめちゃくちゃ嬉しいです!しかも今年は48人も新入部員がいるようでビックリです、大豊作です!」と言い放ち笑顔を振りまく。そこで1年生の緊張は少し解かれていった。
それから部長、副部長の簡単な紹介を済ませ
「では、次に楽器の紹介です。初心者の人たちもいると思うのでひとつずつ紹介していきます。その後皆さんにはそれぞれ楽器を決めてもらいます。既に説明は受けていると思いますが楽器には限りがあるので全員が第一希望というわけにはいかないと思いますがご理解ください。じゃあまずトランペットの方よろしく!」と声をかけると「はい!」という返事が返ってくる。
高坂麗奈先輩だ。関わりはほとんどなかったが同じ中学で同じ部活だったのでもちろん知っている。向こうは覚えているかどうか分からないが…
それからはスムーズに楽器紹介を終え、
「はい!では紹介も終わったのでこれから各楽器にバラけて先輩たちがスタンバイしてもらっているので自分の希望するところに行ってください。担当が決まったら私のところに報告に来るようお願いします」同時に1年生同士がどうするか?と相談したりする話し声が聞こえてきたが俺を含む半数の生徒は真っ先に希望の楽器へと向かった。
「こんにちは」そう俺が声をかけると「早いね、他に楽器見なくてもいいの?」と久美子先輩が返してくる。
「もうユーフォって決めてたので大丈夫です」
「了解」
「え〜ユーフォもう一人獲得したん?ええな〜、あっ私2年生チューバ担当の加藤葉月っていうねん」突然横から割って入ってくる。
「あっ…どうもよろしくお願いします」挨拶したところで後ろから大きな声が聞こえてきた。
「あー!みっちゃん、みっちゃんだよね?」周囲にいた部員たちの目が一斉に声の主へと向けられる。小柄な女の子が長身の女の子に勢いよく抱きついていった。
「みっちゃんも北宇治なん知らんかった。一緒の高校で部活できるなんてほんまに嬉しい」
「そ、そうやな」
「みっちゃんもチューバ希望?うちと一緒やん!」にこにこと話しかけているところに加藤先輩が乱入していった。
「もしかしなくても、2人ともチューバ希望?」
「い、いえ…」
「そうです!」長身の女の子の台詞にかぶせるように小柄な女の子が元気よく答える。
「1年生チューバ2人確保―!」キャッキャと戯れあってこっちに戻ってきた。
「まあまあ落ち着いて葉月、ほらまだ名前も聞いてないよ?」
「そうやった!ついテンション上がっ
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