第一章 邂逅
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「それでうちが副部長の中川夏紀よろしくな」
自己紹介をされた3人は各々自分の名前を名乗っているうちにまた何人か見学者がやってきた。教室の隅で待機してると3人の2年生の先輩が挨拶して入って来ると吉川部長が
「黄前やっと来たか!もう1年生来てるで」と言われ1年生が並んでるところに目を移すと「げっ…」と声を漏らす。
「ん?久美子どうしたん?」と中川先輩が首をかしげると
「あ、いえなんでも…ちょっと顔見知りがいたので」
「ふーん、そうなんや。じゃあまあ始めての仕事で緊張するかもしれんけど1年生の指導係頼むで」吉川部長が腕を組みながら言った。
「分かりました」と相槌を打つと視聴覚室へと案内された。
現時点での見学者は24人と中々に多かったが(去年全国行ってるしまあ当然か)と心の中で呟いた。それぞれ席に着くと「えーとはじめまして1年生の指導係を任された2年生ユーフォ担当の黄前久美子ですよろしくお願いします」と告げお辞儀をする。
「もう、黄前ちゃんくそ真面目か!堅すぎるやろー!」ケラケラ笑いながら指をさす。
「もー緊張してるんですよー!それより自己紹介して下さい!」
「あーすまん、えっと3年生の加部友恵、黄前ちゃんと同じ1年生の指導係でトランペットやらせてもらってますみんなよろしくな!」
それから吹奏楽部の1年の行事を簡単に説明されどんな楽器があるのか経験者なのか第一希望が通るかをざっくりした説明を受けた後質問会が行われて自由行動となった。解散してすぐ俺と宗人のところにやってきて「本当に北宇治に来たんだ」と、声をかけてきた。
「お久しぶりです!久美子先輩、ちゃんと会話したのは関西大会ぶりですかね?」
「そうだね、高校入ってからは毎日忙しかったから…」
「え!?なになに黄前ちゃんの知り合い?」と加部先輩が興味津々に聞いてくる。
「あー、この2人小学校からの幼馴染なんです、家が近いし中学でも吹部だったので」
「ふーん、なるほど2人はもう吹部入るの確定なん?」
「あ、はい。そのために北宇治に来たようなものなんで」
「えらい気合入ってるやん、まあ去年全国行ってるし部員も増えるか!即戦力はこの部にとってもありがたいことやし、楽器は?」
「はい、僕がユーフォで」
「僕がトロンボーンでした」
「なんや黄前ちゃんの直属の後輩やん」と久美子先輩の背中をバシバシと叩く。
「はぁ…まだ正式には決まってないですけどね…それより背中痛いです。」
「おっと、そろそろ時間やしうちそろそろ行くわ!じゃあまたね」
「賑やかな人でしょ、あぁ見えても周りのことは常に見てるから凄い頼りになる先輩なんだよ、私もこれから練習だけど2人はどうするの?」
「あー…帰ります」
「分かった、じゃあまた楽器決めの日にね!お疲れ」
「お疲れ様です」挨拶をして2人寄り道を
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