43部分:TURN4 長官の娘その十
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日本は柴神に受けた恩も忘れていなかった。だが、だった。
韓国にだ。こうも話したのだった。
「しかし何時この世に出て来られたのかは」
「日本も知らないんだぜ?」
「どなたも御存知ない筈です」
「八国全部がなんだぜ」
「そうです。どなたも御存知ありません」
そうだというのだ。
「どういう訳か」
「ううん、不思議に過ぎるんだぜ」
「何か妙に恐れている感じが。その頃には強くありました」
日本が生まれた。その時はだというのだ。
「今はそうでもないですが」
「何かに?」
「はい、何かにです」
日本は少し怪訝な顔で韓国に話す。
「その何かがわかりませんが」
「ううん、柴神さんにも謎があったんだぜ」
「原始から人間と共にいる方ですが」
「それじゃあ創造神なんだぜ?」
「さて、それもよくわからないのです」
柴神がどういった神かもだ。日本はわからなかった。
それで再び首を傾げさせてだ。また韓国に話した。
「柴神様御自身はそのことを否定されていますし」
「最初からいるのに創造神じゃない?」
「この世界を創造した神がいないということも有り得ないですし」
「謎が謎を呼ぶんだぜ」
「はい、私もそう思います」
こうした話をしながらだ。日本は柴神やこの世界のことを考えていた。それは長い間人類と共にいる彼にしても知らず、そしてわからないことだったのだ。
TURN4 完
2012・2・15
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