とある辺境の城に住むお姫様
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とそう呟いた。
「親子揃ってつまらないのね、貴方達は。三日坊主では片付けられない程の手抜きね」
睨み付けると
「まあまあ、そう不機嫌になりなさんさ。つまらなそうな顔をしたお嬢さん」
本当にイラつく程の楽天的な考え方ね。つまらないお爺さん。
「娘の話はここまでだけど、ここからはわたしの話をしよう」
「あら、娘の尻拭いをやるって言うのかしら」
「そうだとも」
えっへんと胸を張って言うお爺さん。
まあ別に誰の話でもいいわ。ちゃんときっちりオチを付けて終わってくれるのなら。
幾月かの時が流れ、ついに城壁を乗り越える者が現れたそうだよ。
姫は慌てふためいた。まさかあの城壁を乗り越えるような強者は現れるとは思ってもみなかったからね。
このまま真実の自分を知られたら皆の落胆はどれほどのものだろう。
なんとしても秘密を守らないければならない。
たとえこの身を城壁としてでも……。
姫は武器庫に向かい、一番上等の仮面で素顔を隠しそれとセットになった頑丈な鎧に身を包むと城壁を超えた男の前に立ちはだかった。
「ていっ!」
そして男を一撃のもとにぶちどめし城壁の外へと追い返した。
彼女は祖父のより受け継いだ数々の魔術を長い引きこもり生活の間に極めていてね……その強さは波の剣士騎士などでは歯が立たないレベルだったんだ。
その後、美女の顔を見ようツアーは腕試しの場としても有名になってね……さらに多くの挑戦者で賑わうことになったのだけど、彼女の戦歴は生涯を通して不敗であったらしい。
人々は畏敬の念を込めて、姫をこう呼んだ。
『難攻不落の城塞姫』とね。
とある辺境の城に住むお姫様*fan*
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