62 運動場(グラウンド)
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
朝、笹山は昇降口でまる子に会った。
「あ、笹山さん、おはよう!」
「おはよう、さくらさん。そうだ、昨日の練習どうだった?」
「それがさあ、体育館が他のクラスに使われてて、仕方なく体育館裏でやったんだよ。そしたら前田さんが小さい失敗ですぐ怒ってさあ」
「た、大変だったわね・・・」
「それでレシーブの練習しかできなくて、前田さんがレシーブしたボールが外に飛んでっちゃって皆で探したんだよ!で前田さんが自分だけ探さない上に皆が集まんのが遅いって言ってアタシたち頭に来たから帰ってやったよ!」
「それで前田さんは?」
「泣いたよ」
「そうなんだ・・・」
笹山は今日から練習に参加する予定だが、始める前から不安に陥ってしまった。
休み時間になった。
「よし、男子!サッカーの練習するからグラウンドに集合な!」
大野が皆に呼び掛けた。
「大野君、すみません」
「丸尾か、なんだ?」
「これからワタクシは各学級委員や先生方と放課後の校庭と体育館の使用についていつどのクラスが球技大会の練習をしていいか話し合いをするので練習に参加できないのですが宜しいでしょうか?」
丸尾が頼んだ。
「ああ、頼んだぜ!」
「ありがとうございます!ワタクシ、ズバリ学級委員として精一杯頑張りたいでしょう!」
「分かった、じゃあな!」
大野は練習でも上達してくれればいいけどなと思いながら杉山とケン太と共に教室を出ていった。
練習が始まり、男子はグラウンドの一部分に集合していた。ケン太が皆に言った。
「皆、昨日の紅白戦で弱点が何かが分かったはずだ!これからはその弱点を克服する練習をしよう!」
(弱点か・・・、僕は多すぎるよな・・・)
藤木は心の中で己を愚痴った。
「藤木君」
藤木はケン太に呼び掛けられた。
「何だい?」
「君の弱点は恐らくボールへ飛び付こうとする積極性が足りないことだと思うんだ。ボールを取ろうと自分から飛び付いていけば大丈夫だよ!」
「うん、分かった。ありがとう、ケン太君!」
藤木はボールを取ることに積極的になろうと考えた。そして皆はまずはパス練習から始めた。
その頃丸尾はある教室で各クラスの担任および学級委員1名と放課後の校庭と体育館の使用について話し合っていた。
「という訳でワタクシは球技大会の練習について、日によって使うクラスを決めたいと思うのです!」
丸尾は堂々と言った。
「それはいいね。そうすればどこが使いたい時に使えないとか、使いたかったクラス同士で揉めることもなくなるだろうしね」
3組の鹿沼正倫が丸尾の意見に肯定的な感想を言った。
「ありがとうございます、鹿沼君。ではそれでいいでしょうか?」
「いいけど、使えないクラスはどこで練習すればいいんだい?」
2組の横須修太
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ