第11話 世界日本化計画 ターン09
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…誰かが哀しい思いをしている以上、
今ある現実に私は甘んじたくありません……伏見、貴方の意見は?」
「はい。確かに無茶な理想論ではありますが……
それが帝のお望みならば、全力で助けるのが私の使命だと思っています」
「ありがとう。貴方は賛成してくれるのですね」
「はい。陸海の統合軍制改革も進んでいます。
予算の問題ですが猫平長官に試算してもらったところ、
増大する軍の資源・技術の予算を三分の一に削れば可能とのこと……
また占領した星域の治安を改善し日本と同じにすれば反乱が発生しなくなるでしょう。
反乱対策の治安艦隊のコストが減るので長期的に考えれば問題ないかと」
「猫じいが試算を? 伏見は前々からこうなると考えていたと?」
「はい。戦争が始まれば占領する惑星域も増え
植民地政策に反発し、いつか反乱が発生することは分かっていました。
そうなれば、お優しい帝であればと……考えられる可能性の一つとして」
「そうですか……伏見は私のことをそこまで……
しかし短期的には、つまり戦争中の海軍として厳しいのは事実ですね?」
「はい。司令部総長としては全力を尽くしますが資源も予算も無限ではないので、
もし総司令官である海軍長官が、それでは戦争に勝てないと判断されるなら……」
「東郷?」
「伏見総長も反対しないとわかっているだろうに……。
海軍長官として全力で敵を打ち破りましょう」
「よかった……やはり二人は私の見込んだ通りの人でした」
「……宇垣、利古里ちゃん。
二人が反対であるのは分かっていますが決めました。
世界日本計画を推し進めることにいたします」
「わかりました。帝の下された判断に従います。
猫平長官が既に試算され海軍が三分の二の予算削減を飲むとまで言われれば反対など」
「我が国の勝利の為と意見を述べましたが、
海軍が勝てるというなら……陸軍としては予算削減に異を唱えるようなことはありません。
私も帝の願いを叶えるために全力を尽くします」
「ありがとう……宇垣、利古里ちゃん」
「それでは『世界日本化計画』開始です。
世界を一つに、和の国をみんなで作りましょう!」
お、そういえば今日はシリアスモードだからかもしれないけど、
ちゃん付けで呼ばれなかった。少しでも好感度が上がってるといいけど……。
――――軍令部総長室――――
お待ちかねの書類仕事の時間だ。マクロネシアの反乱軍は問題なく鎮圧。
植民地であるマレーの虎に本国エイリスから
帝国最強と名高い騎士提督ヴィクトリー・ネルソンを方面指揮官とする
東洋征伐艦隊が向かっているとの報告が諜報部より上がった。
エイリス帝国の植民
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