0233話『西村艦隊、スリガオ海域深部に突入せよ』
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番前方で進みながらも水偵を飛ばしながら深海棲艦がいつ現れるか警戒していた。
制空権に関しては戦闘機を積んでいる最上に一任しているから私達は攻撃に専念できる。
そして何度かの夜戦を突破している時だった。
「イー! イー!」
「キャハハ!」
夜戦での戦闘でPT小鬼の艦隊が私達の前に出現してきた。
出たわね……。海峡夜棲姫と戦う前の最大の壁ともいえる敵深海棲艦。
だけどこんなところでつまずいているわけにはいかないのよ。
だから!
「邪魔だぁぁぁ! どけぇぇぇぇっ!!」
「山城、落ちついて! 確実に落としていきましょう!」
「みんな、警戒陣で守りに徹するよ!」
「そして反撃でとどめね!分かりやすいわ!」
「やっちゃいましょ〜」
みんながみんな冷静に対処しているのをみて私も冷静にならないといけないと思ったので一かい深呼吸をした後に、
「やりましょう!」
そしてPT小鬼も殲滅する事ができてその後もなんとか潜り抜けていき、とうとう私達は海峡夜棲姫との邂逅を果たすことになる。
「ココ…ハ…トオレナイシ……。……トオサナイ……ヨ……ッ!」
「ッ!?」
提督の言っていた事は本当だった……。
あれはまさしく私と扶桑姉さまとうり二つの姿。
本当に私と扶桑姉さまの負の側面が実体化したようなその姿に私は一瞬狼狽えてしまう……。だけどそこで、
「山城! 狼狽えてはダメよ! あんななりだけど私達の敵なのよ! 今は覚悟を決めなさい!!」
扶桑姉さまのそんな叫び声が聞こえてきた。
思わず見れば扶桑姉さまの表情も辛いものになっているのを見て「ああ……辛いのは私だけじゃないのね……」という思いを持った。
「すみません、姉様……。みんな、たとえあれがなんであろうと立ちふさがるのなら殲滅あるのみです! 参りましょう!」
「「「おう!」」」
そして私達の戦いが始まった。
夜戦からの戦闘だから打つ手は決まっている。
砲撃戦の純粋な殴り合い。
提督が必死になって考えて現状で一番いいであろう最適解の装備で必ず抜けてみせます!
そこからはお互いに砲撃戦の応酬が繰り広げられていった。
「くっ!?」
「時雨!? 大丈夫!?」
「僕の事は気にしないで! みんなは砲撃を続けて!」
大破しながらもそう言ってくる時雨に感謝しながらも私達は海峡夜棲姫を残すのみとなった感じで昼戦へと移行していった。
そこで提督から通信が入ってきた。
『航空基地隊の到着だ! 頑張ってくれ!』
「ありがとうございます、提督!」
航空基地隊の攻撃によってさらに海峡夜棲姫にダメージが入っていき、
「これでも、くらいなさい!! てぇっ!!」
私の渾身の砲撃が直撃したのだろう。海峡夜棲姫はそれで一度は悔
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