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東京レイヴンズ 今昔夜話
エイリアンVS陰陽師 宇宙人がなんぼのもんじゃい! 3
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の神話や伝説を知る者なら、これら四凶、四罪の名を聞いたことがあるだろう。

「私の故郷は復活したやつのため灰燼と化した。運よく生き残った私は二度と同様の惨劇をくり返さぬよう、やつを修祓するため修行の旅に出た。この右目はその時に失ったのだが、代わりに青紫水晶を磨いてできた翠竜晶を埋め込んで生来の目の代用としている。この呪王霊眼(オーディン・アイ)は優れものでな、浄眼とも呼ばれて、あらゆる穏形を見破ることができ、霊的存在の姿をも見ることが可能なのだ。さらに一種の暗示をかけることもできる」
「「おおっ」」
「……という設定だったらいいなぁと思っている」

「「は?」」

「表向きはBARのマスター、裏じゃ凄腕陰陽師。そんなキャラになりたいなぁ、と」
「呪術者じゃ、ないんですか?」
「うん。陰陽塾に入りたかったんだけど、見鬼じゃないしお金もないし」
「一般のかた?」
「そう」
「ええと、一線を退いた呪捜官かなんかで、今は呪具の売買をしている特殊なBARのマスター。あつまる情報や呪具を目あてに若手陰陽師がよく訪れてくる。とかでもないんですか?」
「お、いいね。その設定。ぜひ使わせてくれないか」
「……繰り返しますが一般人なんですよね?」
「そうだよ」
「あの白來不の話は……」
「創作」

「「いまの話全部つくりかよ!」」
 
 普段は口を荒げない天馬まで強い調子でツッコんでしまった。

「でも呪術BARというのは本当だよ、ここはそっち方面マニアがよく来る店だから」

 店内を埋め尽くす妖しい品の数々。本棚には月刊陰陽師が創刊号からそろっている。たしかに呪術好き御用達の店であることはまちがいないらしい。
 しかしよく視れば妖しげな品々には呪力の類は宿っておらず、呪具の類とも思えない。もっとも物に宿る霊力呪力というものは生物に宿るそれよりも見分けがむずかしく、ひょっとしたら本物が雑ざっている可能性もあるのだが。

「まったく、おどろかせやがって……。ああ、もう、とりあえずビール」
「おいおいBoyたちは未成年じゃないの? Kidsにアルコールは出せないよ。でもあんまりここいらじゃ見ない顔だね。中津川学園の生徒さんかい?」
「ああ、俺らこういう者」

 冬児が陰陽塾の学生証を見せた途端、男の顔色が変わった。

「こ、これは陰陽塾の……! おどろいた、君達は本物の陰陽師なのかい?」
「まぁ、まだ見習いってとこだけどな」
「素晴らしい、Brilliant!」
「ぶり……」
「見習いとはいえ正規の陰陽師が来店するだなんて、実に光栄だ! ビールでもなんでも好きなやつを注文してくれ。そうだ、オリジナルカクテルがあるが試してみるかい?」
「未成年に酒を出してもいいのかよ」
「未成年者飲酒禁止法なんて大
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