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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
邯鄲之夢 7
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人が何人加勢しているんだい!?」
「さぁて、ふたりかな。それとも七人かな」
実際は京子ひとりの手腕であり、むしろそのほうが凄いのだが、秋芳は自分と同等の複数の使い手がいるかのようにとぼけてみせた。
「方臘どのも帰参したようだし、もうこれ以上ぼくがモンゴルに肩入れする義理も義務もないね。……アガースラを失うし、まったく中華じゃらくなことがないよ。倭国にでも行って田舎術者ども相手に憂さ晴らしでもしようっと」
最後まで言い終える前に秋芳の前から消え失せる。こうして智羅永寿は日本にわたることにしたのだが、そこで彼は高僧の火界咒に焼かれたり、護法童子に打ちのめされることになるとは夢にも思っていない。
しかしそれはまたべつのお話――。
智羅永寿が退散し、宋の軍が元軍を散り散りに掃討しはじめたとき、離れた場所にいた秋芳と京子の身体が同時に光につつまれた。
急速に視界がぼやける。身体から魂が離れて浮上し、宇宙へと舞い上がるかのような感覚――。
「秋芳くん!」
月と太陽、数多の星々が浮かぶ異空に秋芳と京子。ふたりの姿があった。
「これは、ここは……、いったい……」
深淵の奥底にして果てしない虚空の彼方。時間や空間の概念すら異なるすべての要素が偏在化している宇宙にたゆたっている。
「例の声が聞こえた場所よ」
「なるほど、ここがそうか。……しかし星読みってのはこんなすごい光景を見てたのか」
落ちるような、それでいて飛翔するかのような感覚。けれども無重力とも異なる妙な体感に困惑しつつ周囲を見れば異なる色をした七つの月や十の太陽。数えきれない星々が瞬いており、一種異様な、異界の美を感じさせた。
「いつもおんなじ風景ってわけじゃないんだけどね。それよりもいきなり呼ばれるだなんて、失敗しちゃったのかしら」
京子の貌が不安に翳る。
『ステージ1。勝利条件・滅亡の危機に瀕する宋王朝を救い、迫りくる元の軍勢を退ける。敗北条件・宋の皇帝趙?の死亡、秋芳の死亡、京子の死亡』
謎の声はそう条件を出してきた。自分たちは無事にミッションクリアできたのだろうか。
「いや、俺たちはちゃんと宋を助け、モンゴルを撃退した。皇帝陛下だって無事だったろ」
秋芳たちは趙?が暗殺されるのを恐れて式神を護衛につけていたが、なんの異常もなかった。
「あの時点で宋は滅亡をまぬがれたんだ。そう判断したゲームマスター、この声の主をそう呼ぶことにするが、そのゲームマスターが俺たちをあの世界から引き上げたんだ」
「余韻もなにもないわね。みんなでがんばって勝ったんだから、戦勝パーティでも開きたかったわ」
「それよりも俺は『ステージ1』てのが気になるぞ。『1』てことは『2』や『3』あるいはそれ以上あるかも
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